IT人材不足は社会問題になりつつある。事業に必要なITスキルを持つ人材を確保するには何が必要なのか。求められる人材確保の方法とは。
転職を決意する理由は人それぞれだ。米TechTargetと英Computer Weeklyが2023年に実施した、IT業界の給与に関する年次調査によると、調査対象となった英国のIT労働者(全ての役職、階級を含む)が挙げた転職の理由として、「給与」に次いで多かったのが「スキルの向上」だ。英国ではITスキルを備えた労働者の不足が問題になっている。従業員の定着率改善と、業界のスキル不足解消の糸口はあるのか。
ITサービス管理ツールベンダーのServiceNowでEMEA(欧州、中東、アフリカ)地域担当のシニア人事ディレクターを務めるケイティ・ホワイトハウス氏は「企業にとって人材獲得は難しい戦いになっている」と語る。ホワイトハウス氏によれば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)がもたらした影響は依然として残っており、需要の高いITスキルを備える人材はまだまだ不足している。「これまでITとは無縁だった人材がITスキルを習得する方法を模索する必要がある」と同氏は主張する。
人工知能(AI)技術が台頭している状況を踏まえ、ホワイトハウス氏は「経営幹部は、今後必要となるIT分野を任せられる従業員に対して、スキルアップとリスキリングの機会を提供することが重要だ」と語る。スキルアップとリスキリングは、従業員の生産性、満足度、エンゲージメント(つながり)を高めるために重要だ。これらの施策は「従業員にキャリアアップへの道を用意するだけでなく、部門を越える職務や経験に対して豊富な選択肢を用意することにもなる」と同氏は説く。
企業各社が人材確保で競い合っているこの状況は、同じプールで釣りをしているようなものだ。労働者の方が企業を選ぶ立場にある。労働者は、給与や福利厚生など、自身が重視する点に基づいて企業を選ぶ。
第4回は、引く手あまたのIT人材を社内に引き留めるための施策について考察する。
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
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