ラグビーW杯で飛躍する技術 フランス代表は“話題のあれ”で試合に挑むラグビーワールドカップ2023の舞台裏【前編】

スポーツの国際大会の成功には、選手以外の尽力が欠かせない。フランスで開幕したラグビーワールドカップ2023では、通信事業者が手を尽くして支えている。

2023年10月06日 07時00分 公開
[Joe O’HalloranTechTarget]

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データ通信 | ネットワーク


 2023年9月8日(現地時間)、フランスでラグビーワールドカップ2023が開幕した。同大会ではドラマがグラウンドの外でも起きている。大会の舞台裏では、通信事業者が奮闘している。

 ラグビーワールドカップ2023の公式スポンサー兼公式通信事業者に指名されたのは、フランスの通信事業者Orangeだ。Orangeは2年半以上をかけて同大会のためのネットワークインフラを構築した。これを介して、世界各国のテレビ局と視聴者に試合の様子が届いている。その他Orangeは、選手を支えるための“ある技術”も提供した。

フランス代表がラグビー練習に使う“話題のあれ”

 Orangeは国際放送センターや、ラグビーワールドカップ2023フランス大会組織委員会の本部と各リモート拠点を結ぶIPネットワークを構築する必要があった。固定電話は銅線によるPSTN(公衆交換電話網)を利用することがあるが、同社は固定電話もIPネットワークに切り替えた。

 Orangeはフランス代表チーム向けに、「VR」(仮想現実)を使用した練習ツールの「Touche Augmentee」を提供している。これはラグビーにおいて、両チームが1列ずつに並び、投げ入れられたボールを取り合うセットプレーの「ラインアウト」を練習するためのツールだ。同ツールの開発には、Orangeのネットワークインフラと3D(3次元)モデリング技術が貢献している。開催都市であるリヨン、ナント、パリ、トゥールーズのスタジアム近辺で、一般人もTouche Augmenteeを体験できる。


 後編は、大会開催都市でもあるフランスの都市共同体トゥールーズメトロポールが大会期間中に取り組んだ内容を紹介する。

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