自社サービスのインフラとして、クラウドサービスとVPSサービスを併用するシグナルトーク。クラウドサービス導入のきっかけとは何なのか。クラウドサービスとVPSサービスの利用を通じて実感した、両者の違いとは。
オンラインゲーム「オンライン麻雀 Maru-Jan」シリーズで知られ、「my healthy」(マイヘルシー)や「FoodScore」(フードスコア)といったヘルスケア関連サービス、AI技術を用いた文章の要約サービス「WorkerAI」も手掛けるシグナルトークは、自社サービスのインフラにクラウドサービスを活用している。どのようないきさつで、クラウドサービスを導入したのか。利用している他のインフラサービスと比べた場合の、クラウドサービスのメリットとは何なのか。
従来は開発用インフラにはオンプレミスインフラを、本番環境のインフラにはVPS(仮想プライベートサーバ)サービスを利用してきたシグナルトーク。同社が本格的にクラウドサービスの活用を検討したきっかけは、新規ソーシャルゲームアプリケーションの開発に当たり、できる限りインフラの構築と運用を効率化したいというニーズがあったことだった。
シグナルトークは専任のインフラエンジニアではなく、各サービスを担当するアプリケーションエンジニアが、インフラを兼任で管理している。「インフラの構築と管理に関するアプリケーションエンジニアの負荷をできる限り軽減し、その分アプリケーション開発に注力してもらいたい」。同社はクラウドサービスを活用する理由をこう説明する。
「クラウドサービスは、特に新規サービスとの相性が良い」とシグナルトークは考えている。安定的なアクセスを集める定番サービスと異なり、新規サービスは「スタート後すぐには軌道に乗らない場合がある」と同社は明かす。新規サービスでインフラを準備する際には、サービスの開始後、どの程度のアクセスが発生し、どの程度のリソースが必要になりそうかを前もって見積もる必要がある。
VPSサービスの場合は、アクセス数が上振れした際にも十分に耐えられるだけのリソースを事前に見積もらざるを得ず、結果として利用料金が高くなる傾向がある。クラウドサービスであれば、まずは最小限のリソースで開始し、想定以上のリソースが必要になった際にリソースを迅速に拡張可能だ。「もしうまくいかなければ、リソースを縮小したり、サービス自体を止めたりすることも、VPSサービスと比べて容易だ」とシグナルトークは説明する。
第3回は、シグナルトークの今後のクラウドサービスやコンテナ技術の利用方針を取り上げる。
記事掲載当初、本文にシグナルトーク担当者の氏名と肩書を記述していましたが、これらの明記によって業務上の支障とリスクが発生する可能性を否定できないとの申し出があり、削除しました。本文は修正済みです。
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