仮想マシンで「GPU」を無駄なく使うためのモニタリング方法パススルーと仮想GPU【第4回】

「GPU」の貴重なコンピューティングリソースをできるだけ無駄なく使うには、その使用状況を適切に把握することが欠かせない。仮想マシンでGPUを使う場合のパフォーマンス測定方法とは。

2024年01月18日 08時00分 公開
[Stephen J. BigelowTechTarget]

関連キーワード

GPU | 仮想マシン(VM) | サーバ仮想化


 「GPU」(グラフィックス処理装置)は概して高価なデバイスであり、用途としては汎用(はんよう)的に何にでも使用するプロセッサではない。そのリソースを無駄にすることは得策ではないため、IT管理者は仮想マシン(VM)のGPUリソース割り当て量が適切なのかどうか、予定している作業を適切にこなせているのかどうかを把握する必要がある。幸いなことに、そのために使えるツールがある。

仮想GPUの使用状況を測る方法

 GPUのコンピューティングリソースはであるため、リソースが適切に割り当てられていないのであれば、見直しを図る必要がある。それを検討するために、仮想GPU(vGPU)のパフォーマンスの情報を取得するツールを使って状況を把握することができる。

 GPUベンダーのNVIDIAは「NVIDIA System Management Interface」(NVSMI、nvidia-smi)というコマンドラインツールを提供している。こうしたツールを使ってGPUの使用状況を監視できる。例えば以下のような情報を取得可能だ。

  • GPUの種類
  • グラフィックスドライバのバージョン
  • フレームレート(1秒当たりに処理する画像数の指標)の制限
  • フレームバッファー(画像データを一時保存するメモリ)の使用量
  • GPUの使用量

 ハイパーバイザーとして「XenServer」を使っているのであれば、管理ツールに「XenCenter」を使用できる。ゲストOSにWindows Serverを使っているのであれば、「Windows Performance Monitor」や「Windows Management Instrumentation」といった管理ツールも使用できる。

 ただし、VMがGPU全体のリソースの利用と制御ができるようにする「パススルーモード」でGPUのリソースを割り当てる場合、GPUのパフォーマンスを監視できるのは、GPUを使用するVMからのみとなる。

TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス

米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...