Zoomがワークフロー自動化機能のベータ版の提供を開始した。具体的に何ができるようになるのか。機能の詳細や導入のメリットを探る。
Zoom Video Communications(以下、Zoom社)は2024年7月、ワークフロー自動化機能「Zoom Workflow Automation」のベータ版を公開した。ワークフロー自動化機能は、人工知能(AI)アシスタント「AI Companion」を搭載したコラボレーションツール群「Zoom Workplace」の一部として提供される。ワークフロー自動化機能で具体的に何ができるようになるのか。
サードパーティー製アプリケーションと連携してワークフローを構築したり、Zoom Workplaceで利用できるビジネスチャットサービス「Zoom Team Chat」内の業務プロセスをワークフローで自動化したりすることが可能だ。Zoom Workflow Automationを追加した背景についてZoom社は、「スピードを重視する現代の職場は効率性を最も重視している」ことを挙げる。同社はWorkflow Automationを通じて、エンドユーザーが勤務時間を最大限に活用できるように支援する」と説明する。
Zoom Workflow Automationは以下のテンプレートを用意している。
コーディングスキルを持たないエンドユーザーでも、ドラッグアンドドロップを使ってワークフローを構築できるのがZoom Workflow Automationの特徴だ。エンドユーザーはテンプレートを使ってワークフローを構築するか、一からワークフローを構築することもできる。Zoom社によると、業務時間を節約しながら成果物を作成できるため、戦略的な意思決定に集中したり、業務の生産性を向上させたりすることができるのがZoom Workflow Automationのメリットだ。
直線型と条件分岐型のワークフローを設定でき、Zoom Team Chatが受信したフィードバックをキーワードごとに分類するといったワークフローを構築可能だ。例えば「請求」にひも付くキーワードを含むフィードバックを経理向けのチャンネルに送信したり、ITに関する問題に関連するフィードバックを受信した場合にIT部門にアラートを送信したりできる。フィードバックや問い合わせへの対処を自動化することで業務効率化を目指すことが可能だ。
「Zoom Workflow Automationは、あらゆる規模や能力のチームが簡単に利用できるように設計されている」。Zoom社でZoom Team Chat部門の責任者を務めるウェイ・リー氏はこう説明する。Zoom Workflow Automationを実装したのは、チャット参加者同士のコラボレーションを強化することと、非同期での協業を実現させるためだという。Zoom Workflow Automationを使えば、エンドユーザーはワークフローを設定する手間を省くだけではなく、面倒な反復業務を減らすことができると同氏は添える。
ベータ版公開期間中は、一部の有料Zoomユーザーが追加費用なしでZoom Workflow Automationを使用可能だ。一般提供開始後は、有料プランには無制限の標準ワークフロー実行回数とプレミアムワークフロー実行回数が割り当てられる見込みだ。プレミアムワークフロー実行回数を超過した場合は、実行ごとに追加料金が発生する。
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