プロキシとファイアウォールを組み合わせたプロキシファイアウォールによって何ができるのか。プロキシファイアウォールが企業ネットワークにもたらす利点とリスクを解説する。
プロキシとファイアウォールを組み合わせた「プロキシファイアウォール」は現代のサイバーセキュリティにおける重要な要素だ。企業ネットワークにおいてどのような役割を果たすのか、導入するメリットを解説する。
プロキシファイアウォールはアプリケーション層でトラフィックを検査することでマルウェアやフィッシング攻撃などさまざまな脅威から企業やユーザーを保護する。
通信の中身を精査する「ディープパケットインスペクション」(DPI)機能を搭載しているプロキシファイアウォールを採用した場合、パケット(ネットワークを流れる分割されたデータ)を詳細に検査できる。企業やネットワーク管理者は従来のIPアドレスやポート番号で脅威を判断するファイアウォールに比べて、よりさまざまな視点で脅威を分析可能となる。
プロキシファイアウォールは、内部ネットワークの匿名性を高める役割も果たす。プロキシファイアウォールには独自のIPアドレスが割り当てられている。外部との通信をプロキシファイアウォール経由にすることで、内部ネットワークの機器のIPアドレスを隠蔽し、不正アクセスや悪意のある侵入に対する防御力を高める。
さらに、セキュリティチームが安全でない、または危険と判断した特定のサイトへのアクセスをブロックすることで、内部ネットワークのユーザーが安全なコンテンツのみを閲覧できるようにする。
その他、以下の利点がある
プロキシファイアウォールの使用方法や使用の可否を決定する際は、その利点と欠点の両方を評価することが重要だ。プロキシファイアウォールの主な欠点やリスクは次の通り。
次回はプロキシファイアウォールとプロキシサーバを比較する。
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