BPMプロジェクトの最初の重要なステップであるデータの収集と分析に、ビジネスプロセスインテリジェンスツールを利用することで効率を高めている企業がある。
ビジネスプロセス・マネジメント(BPM)の目的は、業務プロセスのボトルネックを探し出し、不要な作業を除去することによって業務効率を改善することだ。しかし自分で何を見つけようとしているのかが分からなければ、問題を特定するのが難しいだけでなく、広範囲にわたる業務プロセスを簡素化されたワークフローという形に整理するのはさらに困難だ。このため、データの収集と分析にビジネスプロセスインテリジェンスツールを利用しているユーザーもいる。
ビジネスプロセスインテリジェンスとは、ビジネスプロセスを組織の内側から把握することを目的とした調査と分析の手法だ。ビジネスプロセスインテリジェンスツールは、過去のデータあるいはリアルタイムデータに基づいてプロセスを監視・分析・最適化するための技術を利用するもので、既製のワークフローにプロセスを適合させたり、仮定に基づいてプロセスを修正したりするのとは異なる。米調査会社Forrester Researchの上席アナリスト、クレイ・リチャードソン氏によると、こういったツールを利用すれば、BPMプロジェクトにおける最初の重要なステップであるプロセスモデリングにかかる時間、コストおよび不確定要素を削減できるという。
「“現状のプロセス”ではなく、“あるべきプロセス”を把握できれば、プロセスをどう改善すべきかを正確に判断できる」とリチャードソン氏は語る。
475人の従業員を抱える米住宅投資会社Waterton Residentialのジョン・ビリムCTO(最高技術責任者)の場合、自社の業務プロセスの一部が非常に複雑であったため、それらを従来のワークフローに適合させることができなかった。直線的なプロセスは自動化され、ワークフローソリューションに適合できた。だが非直線的なプロセスはそういうわけにはいかなかった。連係や依存関係が多岐にわたり、手作業で記入するチェックリストも多かったからだ。
「自動化を試みた最初の非直線的プロセスは、ワークフローソリューションにまったく適合できなかった」とビリム氏は話す。「われわれが試したあらゆるツールがうまくいかなかったため、プロジェクトが中断した」
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