「ビジネスプロセスマネジメント」(BPM)の導入にはコストが掛かるが、その“見返り”は小さくない。BPMツールのユーザー企業を例に、BPMの投資対効果を紹介する。
企業が根本的なビジネス改善に取り組む手法の一つとして、IT活用とビジネスの見直しを組み合わせた「ビジネスプロセスマネジメント」(BPM:Business Process Management)がある。企業はBPMに注力すると、どのようなメリットが得られるのか。今回はBPMの6つのメリットのうち、5つ目と6つ目を見る。
「BPMは、企業がビジネスプロセスの現状を評価し、最適化すべき領域を特定するのに役立つ」と、BPMベンダーBlueprint Software Systemsの最高経営責任者(CEO)、ダン・シマーマン氏は述べる。シマーマン氏によれば、BPMの主な目的は「無駄」「重複」「ミスの多発する手順」「コンプライアンスのリスク」をなるべくなくすことだ。
年間100万ドルの運用コストが掛かるビジネスプロセス自動化が、30万ドル相当の価値しか生んでいない――。Blueprint Software Systemsのあるユーザー企業は、BPMツールを利用して、こうした事実を発見した。BPMツールによる改善の提案を基に、そのビジネスプロセス自動化を見直した結果、年間70万ドルを節約できるようになったという。
企業はBPMツールを利用することで、個々のシステムやプロセスをつなぎ、情報管理やコミュニケーションの改善を図ることができる。オープンソースソフトウェア(OSS)のBPMツールを開発するBonitasoftのバレンティナ・ボトナリ氏によると、BPMツールのリアルタイム可視化機能は、クラウドサービスを含めたさまざまなシステムをつなぎ、ビジネスプロセスの自動化を可能にする。
ボトナリ氏によると、Bonitasoftは社内でもBPMツールを使い、年2回アップデートするソフトウェアの開発工程を管理している。BPMツールは進捗(しんちょく)状況を見える化。問題を発見すると、意思決定者に知らせて解決方法を提案するという。「意思決定者はBPMツールによって問題をいち早く把握し、会議など問題解決に関する社内コミュニケーションの場を迅速に調整できるようになる」とボトナリ氏は説明する。
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