RFP作成は新規導入だけではなく、リプレース案件でも重要なテーマになる。オンプレミス型からSaaS型へのグループウェア移行を例に、RFP作成の注意点を解説する。
前編「RFP作成の注意点 スクラッチの場合、パッケージ/SaaSの場合」では、スクラッチ開発の場合、パッケージもしくはSaaS(Software as a Service)利用の場合、それぞれのRFP(Request For Proposal)作成の注意点を解説した。しかし、システム構築を企画検討しRFPを作成する場合、全く新規の開発ではなく、既存システムをリプレース(再構築)するケースの方が現在では圧倒的に多い。そこで後編では、システムのリプレース案件でのRFP作成の注意点を解説する。
システムのリプレース案件で留意しなければならない大きな課題として、「移行」がある。「移行はシステム開発プロジェクトの最大の難関」といわれる。実際に移行作業で大変な経験をされた読者も多いはずだ。この移行を成功させなければ、新システムの運用を開始することはできないため、避けて通るわけにはいかない。移行はこのように非常に重要な課題となるため、RFP作成時にもできる限り注意を払うべきである。
しかし、RFPを作成する段階で移行に関する要求事項の詳細が分かるわけではない。移行に関して必要となる要件や条件は、当然のことながら現行システムと新システムの両方の仕様や構造が明らかになっていないと分からないからだ。従って、現実のシステム開発プロジェクトでは、RFP作成→要件定義→基本設計といった作業を進めながら移行計画を具体化していくことになる。
そのため、RFP作成の段階では限られた要求しか記述できない場合が多い。しかし、それでも移行に関する要求は分かっている範囲で記載すべきである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
Metaに潰されないために残された生き残りの道は?――2025年のSNS大予測(Snapchat編)
若年層に人気のSnapchatだが、大人にはあまり浸透していない。一方で、AR(拡張現実)開...
「猛暑」「米騒動」「インバウンド」の影響は? 2024年に最も売り上げが伸びたものランキング
小売店の推定販売金額の伸びから、日用消費財の中で何が売れたのかを振り返るランキング...
Netflixコラボが止まらない 「イカゲーム」シーズン2公開で人気爆上がり必至のアプリとは?
Duolingoは言語学習アプリとNetflixの大人気ドラマを結び付けたキャンペーンを展開。屋外...