近年、多くのハイエンドストレージがデータの階層化機能を搭載している中、運用管理の簡素化を目的とする階層化がかえって管理の煩雑化を招く場合もあると指摘する日本IBMが、新たなストレージ製品を市場投入した。
IBMのハイエンドストレージ製品といえば、メインフレーム時代からの実績に裏打ちされた超高性能・超高可用性なシステムというイメージが強い。IBMは昔からこの分野で強さを発揮してきたが、数年前からこれまで同社のポートフォリオにはなかった製品を提供している。それが「IBM XIV Storage System」(以下、IBM XIV)である。
この製品は、2008年に米IBMが買収したストレージベンダーXIVの技術をベースにしたハイエンドストレージである。
既に充実したポートフォリオを持っているように見える同社が、なぜあえてこのような製品を投入したのか? 日本IBM システム製品テクニカル・セールス ストレージ・テクニカル・セールス アドバイザリーITスペシャリスト 松本宇史氏は、次のように説明する。
「IBM XIVはビッグデータに対応した新世代のストレージ製品という位置付けになっている。ビジネスデータの容量はこれまでとは比べものにならないスピードで増加し続けている。そのため、これまでのやり方ではデータを管理するために膨大な手間とコストが掛かってしまう。IBM XIVでは、たとえデータが急激に増えた場合でも、人手を掛けずにシンプルにデータを管理できる仕組みを提供する」
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