スマートフォンのセキュリティ対策をいかに進めるべきか。カスペルスキーは、マルウェアによる個人情報の搾取や第三者の盗み見、無線LAN利用時のリスクへの対処が必須だと指摘する。
個人所有の端末を企業で活用する「BYOD(Bring Your Own Device)」という考え方が米国企業を中心に浸透し始めている。BYODの導入に当たってノートPCなどと併せて中心的な役割を果たすのが、急速に普及の進むスマートフォンである。
そうしたスマートフォンの中でシェアを伸ばしているのが、米Googleが開発しているAndroidだ。「Androidに対する顧客の関心は非常に高い」。カスペルスキーCOO(最高執行責任者)兼マーケティング本部 本部長の川合 林太郎氏は、Androidを取り巻く2011年前半の状況を振り返ってこう話す。「当社が2011年4月に発表した、コンシューマー向けのAndroid対応ウイルス対策ソフトに対する顧客からの引き合いは非常に強い。6月に開催した展示会『Interop Tokyo 2011』で参考出展した企業向け製品に対しても、来場者の多くから質問を受けた」
こうした関心の強さは、Androidを中心にスマートフォンを取り巻くリスクが急速に高まっていることの現れだと川合氏は明かす。「PCの場合、金銭や扇動目的のマルウェアが現れるのは、ウイルスが初めて登場してから10年以上後のことだった。一方のスマートフォンは、こうしたリスクに一足飛びで直面している」
マルウェアなどの脅威が深刻化するまでには、一般的に2つのステージがあると川合氏は指摘する。
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