海外企業をお手本にしたタレントマネジメントではなく、日本企業の組織力を高めるタレントマネジメントとは何か? 国産のパッケージ製品「SmartCompany」は日本型組織の支援に注力する。
「SmartCompany(スマートカンパニー)」は、宮城県仙台市に本社を構えるソフトウェア企業、サイエンティアが開発・販売する人材管理パッケージ製品。同社は、人材管理分野のシステム開発やパッケージ開発・販売に特化したビジネスを展開しており、公共分野、特に国公立大学向けの人事・給与システムの世界では高いシェアを持つ。
SmartCompanyは、2000年の販売開始以来、約80社の企業に導入されている。一般的に人材管理パッケージ製品というと、企業の人事部門の業務効率化、例えば給与計算や勤怠管理などの作業を自動化するものというイメージが強いが、SmartCompanyにはこうした機能は備わっていない。サイエンティア 取締役 第2事業部長 藤井 薫氏によれば、SmartComapnyは人事部門だけでなく、企業内のあらゆる立場の人が活用できる「人材マネジメントシステム」を目指して開発されたという。
「既に基幹業務システムで給与計算や勤怠管理をカバーしている企業に対して、人材マネジメントのソリューションをフロントシステムとして外付けするというのが、SmartCompanyのコンセプト。人材マネジメント系のシステムは給与計算や勤怠管理のそれとは異なり、企業規模や従業員数に仕様があまり左右されないため、SmartCompanyのユーザー企業も従業員数十人から3万人までと多岐にわたっている」
ここでいう「人材マネジメント」とは、具体的には人事評価、目標管理、要員計画、キャリア開発といった業務分野を指す。近年、これらの分野は「タレントマネジメント」ソリューションとして、海外ベンダー製品を中心に急速にIT化が進んでいる。しかし藤井氏は、「人の出入りが激しい海外企業は、優秀な人材をいかに採用するか、幹部候補をいかに選抜して育成するかという点を重視している。従って海外のタレントマネジメント製品もそうした機能に重点を置いている。しかし日本の企業文化やビジネス慣行は海外とは異なり、従業員を解雇せずに社内で長い時間をかけて育成することで、組織全体の力を高めようという指向が強い。SmartCompanyは、こうした日本企業の特徴に合った人材マネジメントを可能にする製品だ」と、同製品が日本企業の人事や雇用の慣行と高い親和性を持つことを強調する。
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