クラウドへのDRを簡単に「Azure Site Recovery」3つの利用シナリオWindows Server 2003ユーザーのためのHyper-V解説【第5回】

Microsoft Azureの機能である「仮想マシン」と「Azure Site Recovery」(ASR)は、オンプレミスでHyper-Vを利用するユーザーにとって便利なサービスである。

2014年11月21日 08時00分 公開
[田中 隆三郎,日本マイクロソフト]

 米Microsoftは創業以来、いまだかつて経験したことがないほどの変革期を迎えている。2014年に就任した新CEO(最高経営責任者)のサトヤ・ナデラを中心に、既存のビジネスモデルに固執することなく、時代の変化とニーズに合わせて自らを大胆に変えて行く。具体的には、PCやオンプレミスのサーバ関連製品を中心とした従来型ビジネスから脱却を図り、クラウドコンピューティングとモバイル関連のサービスや製品を中心に扱うベンダーへとシフトしている。クラウドをいかんなく活用するにはモバイル機器の活用は必須であり、この両者は表裏一体の関係にある。このコンセプトにおいて、クラウドの側面を大きく担うのが「Microsoft Azure」に他ならない。そして、このAzureのベースとなるテクノロジーが「Hype-V」である。今回は、Hyper-Vと関連したAzureの機能について解説する。なお、本連載は「Windows Server 2003」を使用し、まだ仮想化を進めていないユーザーを想定読者としている。

PaaSとIaaSの両方をカバーするAzure

 クラウドとは「サーバやストレージなどのコンピュータのリソースを、主にインターネット経由にて時間単位で利用できるサービス」である。これに対して、今までのようにサーバ機器類を購入して自社のデータセンターやサーバルームに設置して活用する形態をオンプレミス(構内/店内の、という意味)と呼ぶ。

 クラウドにはさまざまな配備モデルやサービスモデルが存在する。ここでは詳しく触れずに別段に譲るが(参考:“オレオレクラウド”にはこりごり、クラウドの本質を知る)、米国の国立標準技術研究所(NIST)の定義に習えば、Azureはパブリッククラウドの配備モデルで、PaaS(Platform as a Service)およびIaaS(Infrastructure as a Service)のサービスモデルに分類される(Azureの詳細に関してはこちら:Windows Azureを企業利用するための基礎知識)。

AzureのIaaSレイヤー「仮想マシン」

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

事例 レッドハット株式会社

コンテナとVMを1つのクラスタ上で実行、米国防総省に学ぶIT運用最適化のヒント

従来型の仮想化プラットフォームへの過度な依存が原因で、柔軟性の低下や、モダナイゼーションの停滞といった問題に悩んでいた米国の国防総省。そこで採用されたのが、コンテナとVMを1つのクラスタ上で実行できる統合プラットフォームだ。

製品資料 レッドハット株式会社

仮想マシンのクラウドシフトとクラウドネイティブ化がもたらす15のメリット

これまで仮想化技術は、システム運用の効率化やコストの最適化などさまざまなメリットをもたらしてきた。しかし現在、仮想化基盤は拡張性やアジリティなどのメリットを享受するためにクラウドシフトが求められている。

事例 INFINIDAT JAPAN合同会社

稼働後3年も障害なし、NTTコミュニケーションズのデータ活用を支えるストレージ

データ分析・利活用のニーズが高まる中、アクションのベースとなるデータも膨大な容量となり、今後も増え続けていく見通しだ。そうなると、各企業はデータ利活用基盤として、信頼性や拡張性の高いストレージを求めるようになるだろう。

製品資料 レッドハット株式会社

これまでの仮想化環境への投資を無駄にしない、クラウドネイティブ化の進め方

今日の仮想化分野では、低リスクで長期的に運用できるソリューションが模索されている。ポイントとなるのは、既存の仮想化環境を生かしつつ、クラウドネイティブアーキテクチャをスムーズに導入できる環境だ。その実現方法を紹介する。

製品資料 横河レンタ・リース株式会社

Windows 11への刷新はデータ移行が重荷、作業負荷を大幅に軽減する方法とは?

OSの移行には「データ移行」が付き物だが、その業務負荷の高さに悩まされているIT管理者は多いだろう。Windows 11への移行を進める前に知っておきたい、「データレスPC」の有効性や、導入で得られる“プラスα”のメリットを解説する。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。