OracleやIBMやMicrosoftには、ベンダーロックインへの懸念を生み出した歴史がある。現在同様の懸念はAWSにも存在する。ユーザー企業は苦い歴史を繰り返さないようにしなければならない。
企業のIT意思決定者の大半は、ベンダーロックインに陥るとパブリッククラウドのビジネス価値を最大限に引き出せないと考えている。アプリケーションをパブリッククラウドへ移行したがらないIT責任者が多いのは、1社のクラウドに依存すれば柔軟性が損なわれるとの懸念があるからだ。
実際、Amazon Web Services(Amazon)のようなパブリッククラウド事業者による圧倒的な市場占有は業界にとってマイナスだと指摘する研究結果も幾つかある。Amazonによるロックインを警戒するIT管理者は、「Amazon Web Services」(AWS)の「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)や「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)といった汎用サービスは利用しても、データベースやアプリケーション開発環境など特定用途のサービスを避ける傾向にある。先々、そうしたサービスのあらゆる側面をクラウドが支配し、柔軟性を制限することへの懸念からだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
Googleの独占市場が崩壊? 迫られるChrome事業分割がもたらす未来のシナリオ
本記事では、GoogleがChrome事業を分割した後の世界がどのようなものになるのか、そして...
ノンアルクラフトビールが急成長! 米新興ブランドのCMOはなぜ「大手の市場参入を歓迎」するのか?
Athletic BrewingでCMOを務めるアンドリュー・カッツ氏は、大手企業がノンアルコールビー...
博報堂が提唱 AIエージェントとの対話を起点とした新たな購買行動モデル「DREAM」とは?
博報堂買物研究所が2025年の購買体験を予測する「買物フォーキャスト2025」を発表し、AI...