既存のワークフロー再編が勝利の鍵
IoT時代だからこそ「エッジコンピューティング」を再定義する
エッジコンピューティングへの転換は、あらゆる企業で起こっている。そして、その転換の中心に存在しているのがモバイルだ。分析、セキュリティ、ビジネスプロセスの改革は、新たなIT戦略の重要な要素になる。
豊富な処理能力、ユビキタス同然の接続性、GPS、カメラ、センサーなどの新たなデータソースにより、モバイルはエッジコンピューティングを再定義している。
過去には、ネットワーク業界と電気通信業界において、どれほどのインテリジェンスをエンドポイントにもたらすかが絶えず議論されていた。つまり、どれだけのデータを生成元からできるだけ近い場所で処理すべきかということだ。ただし、エンドポイントには単体で稼働できるほどの能力がなかったため、ほとんどのデータをローカルで処理することは叶わなかった。今日のエッジコンピューティングでは、一元管理している場所に接続する必要のある、処理能力のないデバイスは想定されていない。
モノのインターネット(IoT)によって、さらに多くのデバイスやセンサーがインターネットに接続され、エッジコンピューティングの仲間入りを果たすことへの期待が集まっている。そして、企業がエッジコンピューティングを活用できるチャンスは増えている。分析、セキュリティ、ビジネスプロセスの改革は、これらの新たなIT戦略の重要な要素になる。
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現状分析
モバイルデバイスとIoTデバイスは膨大な量のデータを生成する。このデータを有益な情報にするには、IT部門はデータを格納する場所と分析する場所を決める必要がある。企業は、転送中の分析データ(ストリーミングデータ)と、クラウドかオンプレミスにある保管中のデータをサポートする2方向の戦略を策定しなくてはならない。
膨大な量のデータを一元管理された場所に戻すには、少なからぬ時間とコストが掛かる。特に従業員がすぐに洞察(インサイト)を必要としている場合には、データを生成しているエンドポイントで企業のデータのほとんどを分析するのが合理的だろう。IT部門は、量、速度、種類に加えて、洞察を得るのに必要な時間に応じてデータを分類しなくてはならない。これらの分類に基づいて、IT部門はデータを移動する頻度や最適な分析方法を判断できる。
セキュリティが確保されたゲートウェイ
モバイルとIoTの飛躍的な進歩により、企業は広範なデバイスで実行できるセキュリティメカニズムを設計する必要に迫られている。ここでいうデバイスには、スマートフォンやタブレット、ウェアラブルデバイスやコネクテッドセンサーに至るまで、さまざまなものが含まれる。ただし、この全てのデバイスがセキュリティソフトウェアを実行する処理能力を備えているとは限らない。
セキュリティソフトウェアを実行するだけの処理能力がないデバイスについては、IT部門はデータが生成された場所の近くでセキュリティと分析の機能を実行するエッジコンピューティングゲートウェイを追加することができる。これまでと同様に、セキュリティ戦略はデバイスのみならず、ネットワークやアプリケーションもサポートするように範囲を広げなくてはならない。残念ながら、企業が購入できるもので、デバイスからアプリケーションまでのセキュリティを保証する単一の製品はない。企業は、データのセキュリティを確保するために、統合管理スイート製品、脅威検出サービス、仮想化ベースのサービスなどのツールを評価する必要がある。
適切なデータを然るべきタイミングで
既存のビジネスアプリケーションやワークフローは、今日の膨大な量のデータを考慮して設計されていなかった。企業は、これらの新しいデータソースによって、適切なタイミングでユーザーが選んだデバイスに必要な情報を配信するワークフローを作り、適切な知見を取得できるようになった。
既存のPCのワークフローを新しい種類のデバイスに適応、または、代替させるのではなく、リアルタイムな知見を得るためには、モバイルおよびIoTのデータが重要になる。新しい種類のデバイスが必要になるわけではない。大手企業は、順応性があって、学習と予測が可能なワークフローを作成するだろう。既存の処理を次のレベルに上げるために、企業は社内アプリの開発とSaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、機械学習ツールを組み合わせる必要がある。
エッジコンピューティングでは、デバイスやデータの収集、分析、確保、管理方法についての考え方を変えなければならない。エンドポイントから生み出される新たな情報を活用するために既存のワークフローを再編することに時間を使えば、企業は持続可能な競争上の優位性を生み出すことができる。
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