選択の基準はデスクトップ端末の数
DellのVDI向けオールフラッシュストレージ、XtremIOとUnityを比較
Dell EMCは、VDIを導入する企業向けにオールフラッシュストレージのオプションを2つ用意している。1つはデスクトップ端末の導入数が500台未満の企業向け、もう1つはそれ以上の台数を導入する企業向けだ。
オールフラッシュストレージを検討する1番の理由に挙げられるのが、仮想デスクトップインフラ(VDI)だ。VDIは高速ストレージを必要とする。それも大量にだ。
Dellは、VDI向けオールフラッシュストレージとして、「Dell EMC Unity」と「Dell EMC XtremIO X2」の2種類を販売する。Unityは中小企業向け、XtremIOはVDIを大規模導入する企業向けのストレージだ。
併せて読みたいお薦めの記事
オールフラッシュストレージが正解?
- オールフラッシュ vs. ハイブリッド、ハイパーコンバージドで採用するなら?
- “オールフラッシュ万能論”のウソとホント、HDDを捨てるのはまだ早い?
- SSDだけの「オールフラッシュ」が本当に正解? 再考したい次のストレージ購入
Dell EMCへの期待
VDIに最適なストレージ選び
Unityオールフラッシュストレージ
2016年5月、EMCはそれまでのVNXシステムに代わるストレージとしてUnityをリリースした。その数カ月後、DellがEMCを買収し、それ以降4つのオールフラッシュストレージ(Unity 350F、450F、550F、650F)を加え、Unity製品ラインを拡大してきた。これらのアレイにより高速化と効率化が進み、VNXシステムや以前のUnityモデルよりも大容量をサポートするようになっている。
Dellが提供するUnityには4つの形式がある。1つは物理プラットフォーム専用だ。これは、複数のオールフラッシュドライブで構成するか、フラッシュと従来のHDDを組み合わせるハイブリッド設定で構成することができる。オールフラッシュストレージは入出力レートが高く、応答時間はサブミリ秒に収まるため、パフォーマンスは最高になる。
2つ目は「Unity Virtual Storage Appliance(UnityVSA)」だ。これはハードウェアリソースを統合するSDS(ソフトウェア定義ストレージ)だ。UnityVSA Community Editionは無料でダウンロードして利用できる。また、より大容量を処理でき、テクニカルサポートが付属するProfessional Editionもあり、こちらはサブスクリプション方式で利用する。どちらのエディションもVMwareの「VMware ESXi」ホスト上にUnityVSAをインストールする必要がある。
また、コンバージドインフラの「Dell EMC VxBlock System 350」や「Dell EMC VxBlock System 350」の一部として提供されるUnityもある。このオプションでは、Unityオールフラッシュストレージを利用でき、VDI実装を単純にするパッケージを入手できる。
500台未満の仮想デスクトップを含むVDI実装を主要ターゲットとするUnityだが、最大2000台の非固定デスクトップをサポートできる。Unityは最新の2Uフォームファクターを基本とする。そのため、特殊なハードウェアやソフトウェアは必要ない。特殊なハードウェアやソフトウェアは、ブロックストレージまたはファイルストレージのサポートを必要とすることが多い。1つのLinuxベースの運用環境によってシステム全体が制御されるため、3ラックユニットの筐体で最大80個のSSDをサポートし、1ラック当たり500TBの実効容量を持つ統合ストレージシステムを実現できる。
Unityは、ブロックとファイルのストレージだけでなく、VMwareの「VMware Virtual Volumes」もサポートする。また、NAS、SCSI、ファイバーチャネルの各プロトコルも同時にサポートする。各システムは、6~12基のコアを備えるIntelの「Broadwell」マイクロプロセッサを基盤とするデュアルストレージプロセッサを搭載する。
またUnityには、「Unisphere Management Suite」など、オールフラッシュアレイを実装、管理するために必要なソフトウェアが付属する。Unisphere Management Suiteは管理をシンプルにするHTML5のアプリケーションだ。加えて、UnityではCloudIQサービスへのアクセスも提供する。このサービスはUnityアレイを監視するポータルだ。また、インライン圧縮、暗号化、ネイティブデータの保護もサポートする。ただし重複排除サービスは提供しない。
XtremIOオールフラッシュストレージ
XtremIOは、市場をリードする、目的を特化したエンタープライズストレージだ。XtremIO X2は、ここ数年でDellが行う最初のメジャーアップデートになる。このバージョンでは、1万台以上の仮想デスクトップをサポートするため、スケールアップもスケールアウトも可能になっている。
XtremIOは、“Nウェイ”アクティブモデル方式のマルチコントローラーを基盤とする。この方式では、ストレージアレイが利用できるコントローラーの数(本稿執筆時点では8)をスケール変換する。正常運用中は、全てのコントローラーが入出力負荷を共有する。だが、コントローラーに障害が発生したら、残りのコントローラーが負荷を引き継ぐ。アレイは、サブミリ秒のレイテンシで、安定した予測通りのパフォーマンスを提供する。
また、XtremIOはコンテンツ対応のインメモリメタデータを使用して、フラッシュ動作の最適化も行う。このメタデータの情報よって、圧縮、重複排除、統合コピーデータの管理を可能にする。その結果、Tier 1の多様なワークロードを統合できるようになる。
XtremIOの心臓部はX-Brickだ。X-Brickとは、単一障害点をなくす2つのアクティブ/アクティブコントローラーノードで構成されるストレージビルディングブロックを表す。各X-Brickを最大138TBのストレージにスケール変換できるため、クラスタを8個のX-Brickにスケールアウトすれば、最大1.1PBのストレージを提供できる。重複排除や圧縮を計算に入れると、最終的には5.5PBの実効容量になる。
不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を使用することでもパフォーマンスは向上する。NVRAMは、アプリケーションのレイテンシを削減でき、IOPSパフォーマンスやコピー操作を向上できる。また、NVRAMは書き込み操作を最小限に抑え、ドライブの信頼性を向上する。
XtremIO X2にはXIOS 6.0も付属する。XIOS 6.0は、最適化のテクノロジーと「XtremIO Management Server」の最新バージョンを含むソフトウェアパッケージだ。 XIOS 6.0は、高度な分析、レポート機能、グローバル検索機能なども含んでいる。
自社のVDI環境にあるデスクトップの数を基準にすれば、UnityとXtremIOのどちらを選ぶか迷うことはなくなる。しきい値となる500台のデスクトップが稼働しているのであれば、現在の稼働数だけでなく、将来必要となるVDIストレージのことも検討する。さらに、Dellのストレージと、市場の他の製品を比べて、自社のVDI要件に適切なオールフラッシュストレージを確実に選ぶようにするのが望ましい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[サイボウズ株式会社] DXに必要な「Dスキル」「Xスキル」を持った人材を育成するには? -
市場調査・トレンド
[サイボウズ株式会社] データで見る、DXが「順調に進む企業」と「つまずく企業」の違い -
製品資料
[サイボウズ株式会社] 賛否が割れがちな「Notesからの移行」 新環境への移行を納得してもらうには? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] 農林中金に学ぶ内製開発 処理効率を約2倍に高めAI活用も加速させた方法とは? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] NTTグループのデジタル変革術、17万人が利用する決裁プロセス刷新の全貌
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
2
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
3
「OSの選定・導入」に関するアンケート
-
4
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
5
「コピペ運用の限界」に直面するAI活用 7割超が“別画面”のまま使う理由は?
-
6
AI基盤は本当に「オンプレ回帰」する? Broadcomの言い分と企業の本音
-
7
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
8
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
9
エンジニアが選考を辞退する本当の理由 7割が隠す“面接の違和感”とは
-
10
エンジニアの4分の3が転職で年収増 doda調査に見る「もうかる転職」の条件
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
7
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
8
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
9
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー