ネットワークベンダー同士の統合が進んでいる。だが、ネットワークの専門家は、こうした統合による変化が企業のネットワーク管理に及ぼす影響を真剣に考えなければならない。
アウトドア用品の小売企業REIは、ネットワーク接続の大幅な強化を必要としている。同社は、アウターウェアやキャンピング用品でも著名だが、共同組合方式のビジネスアプローチ(コープビジネスアプローチ)と環境管理プログラムでもその名が知られている。REIは、企業広域ネットワーク(WAN)を強化するため、2016年にViptelaのソフトウェア定義WAN(SD-WAN)製品に切り替えた。ViptelaはSD-WAN製品を提供する企業である。
2017年にCisco Systems(以下、Cisco)がそのViptelaを6億1000万ドル相当で買収した。だが、REIでITネットワーク管理者を務めるアダム・バートン氏によると、同社にとってその買収は金額以上の価値があるという。同社がViptela製品の購入を決断したのは正しかったことが、この買収によって証明されたと同氏は考えている。
REIは米国全土に147店舗を構え、同社の従業員共同組合プログラムには600万人の加入者がいる。また、実店舗以外にオンラインストアも運営する。さらに、多数のアウトドア活動や教育プログラムも全世界で主催している。バートン氏によると、最も重要なのは企業ネットワークの管理だという。
SD-WANに移行したことで、REIのMPLS(ラベルを使ったパケット転送方式)コストは60%削減され、提供できるネットワーク帯域幅が倍増しているとバートン氏は述べる。Viptelaのルーティングによって、IT部門は最も効率的なWANのリンクにデータを移行するのが容易になったと同氏は付け加えた。
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