アプリケーションパフォーマンス管理ベンダーのDynatraceが、Go言語アプリケーション用ツールを発表した。なぜGoなのか。
Dynatraceはアプリケーションパフォーマンス管理(APM)を専門とする企業だ。同社は、2005年にオーストリア(コアラがいない方)で設立された当初からこの分野に取り組んでいる。
同社のアプリケーション監視(および検証)ツールは、SaaSおよびオンプレミスのソフトウェアとして提供されている。同社は2019年1月に事業を拡大し、人気の高いプログラミング言語「Go」で書かれたアプリケーションにコードレベルの自動的な洞察を提供する取り組みを始めた。
Goは“Golang”と呼ばれることもある(訳注)。当初Googleが開発したオープンソースの汎用プログラミング言語だ。
訳注:正式名称は「Go」。「Golang」は公式サイトのドメイン名に由来する通称(公式サイトのFAQより)。
この言語は、静的な(つまり変数を事前に宣言しなければならない)プログラミング言語であり、型指定も静的で明示的に行う。特定のタスクを実行するにはコードを手作業で構造化しなければならない。
Dynatraceは最新ニュースで次のように発表している。(アプリケーションを変更する必要がある場合)数千ものマイクロサービスにコードを挿入したり、Goアプリケーションのコードを変更したりする必要はない。同社のツールがGoコンポーネントを自動的に検出して監視する。
Goを重視するのはなぜだろう。
それは、Dynatraceが(2018年のGitHubでの利用状況を基に)Goの普及が急速に広がっていると認識したためだ。同社は、2018年時点で約200万人の開発者がGoを利用していると見積もっている。
Dynatraceで製品管理部門のシニアバイスプレジデントを務めるスティーブ・タック氏は次のように語る。「Goは軽量でマイクロサービスアーキテクチャに適しているため、急速にクラウドのプログラミング言語になりつつある。だが、大半の監視ツールはGoに対応していない。Goに対する何らかの洞察を得るには開発や構成を手作業で行わなければならない。当社がクラウド向けに構築したDynatraceプラットフォームは、Goコンポーネントを自動的に選び出して注目するようになっている。これにより、Goがエンタープライズクラウドの盲点にならないようにする」
この新しい機能は特に、Goで構築されているクラウドプラットフォームを利用する企業にとって特に重要になる。
このようなプラットフォームのソースコードのパフォーマンスを可視化できる。つまり、DynatraceのAI機能を利用してパフォーマンスの問題の根本的原因を自動的に明らかにする。これにより、DevOpsチームはトラブルシューティングではなく最適化に専念できる。
Goで開発している企業も同じメリットを得ることができるだけでなく、パフォーマンスの一層正確な洞察が得られるというさらなるメリットもある。
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