前編「分散ストレージソフト「Ceph」とは? 「Swift」「GlusterFS」との違いは」では、分散ストレージソフトウェア「Ceph」が、「Swift」「GlusterFS」など類似するソフトウェアとどのように異なるのかを説明しつつ、その特徴を解説した。Cephはオープンソースのストレージソフトウェアとして利用することもできるし、Red HatやSUSE Linuxといったベンダーが提供する商用ディストリビューションとして利用することもできる。
後編ではCephのオープンソース版と商用ディストリビューション版の違いや、Cephのパフォーマンスを高める方法、Windows環境でCephを利用する方法などを説明する。
ソースコードを変更しない限り、Cephはオープンソースソフトウェアとして任意のSDS(ストレージ仮想化ソフトウェア)に無料で組み込める。Cephにはスタートアップガイドが用意されている。ユーザーはスタートアップガイドの手順に沿えば、オープンソースのCeph環境を容易にセットアップできる。
これは多少の専門知識を要するため、複雑な手順だと感じることもあるだろう。Cephの商用ディストリビューションがあるのはそのためだ。商用ディストリビューションは導入がさらに簡単になっており、ベンダーサポートも利用できる。
Cephには2つの代表的な商用ディストリビューションがある。Red Hatの「Red Hat Ceph Storage」とSUSE Linuxの「SUSE Enterprise Storage」だ。この2つの商用ディストリビューションには技術的な違いがある。SUSE Enterprise Storageは、別のシステムからCephのストレージクラスタへ接続するための「Ceph iSCSI Gateway」を用意している。Red Hat Ceph Storageは、設定と構成を簡単に進めるための構成管理ツールとして「ceph-ansible」を組み込んでいる。
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