主要なネットワークデバイスをざっくり解説
いまさら聞けない「ハブ」「スイッチ」「ルーター」の基礎 主な違いとは?
ネットワークの基本的な構成要素である「ハブ」「スイッチ」「ルーター」。これらはそれぞれ、どのようなネットワークデバイスであり、どう違うのか。簡潔に解説する。
「ルーター」「スイッチ」「ハブ」は全てネットワークデバイスだ。だが、その役割はそれぞれ異なる。本稿は、これらのネットワークデバイスをさらに詳しく見ていく。ハブとスイッチの違いを見てから、スイッチとルーターを比べる。
ハブとスイッチの違い
LAN内で2台以上のデバイスを接続する場合、ハブを使うことになる。「リピーターハブ」「ネットワークハブ」「イーサネットハブ」「マルチポートリピーター」などとも呼ばれるハブは、LANケーブルを流れる電気信号を増幅して中継する「リピーター」の複数ポート版と考えてよい。ハブは、ネットワークプロトコルの機能を7つのレイヤー(階層)に分類した「OSI基本参照モデル」の「物理層」(レイヤー1)で機能する。
送信デバイスからデータを受け取ったハブは、全てのポートに対してそのデータを出力する「ブロードキャスト」をする。データを受け取ることを目的にそのハブに接続されたデバイスは、確実にそのデータを受け取る。ただしハブに接続した他の全てのデバイスも、そのデータを受け取ることになる。そのデータを必要としないデバイスは、単にこのブロードキャストされたデータを無視する。とはいえ、ハブに接続されるデバイスの数が増えるにつれ、通信の非効率さが際立つことになる。
そこで考案されたのが、「スイッチングハブ」「ネットワークスイッチ」「レイヤー2スイッチ」(L2スイッチ)などとも呼ばれるスイッチだ。伝統的なスイッチは、OSI基本参照モデルの「データリンク層」(レイヤー2)で機能する。スイッチは、ハブとは異なる重要な機能を提供する。
スイッチの基本的な仕組み
代表的なスイッチの機能は、ポート番号と、そのポートに接続されたデバイスのMAC(Media Access Control)アドレスの一覧表である「MACアドレステーブル」を動的または静的に管理することだ。スイッチはハブのように、全てのポートにデータを繰り返し送り出す必要がない。
スイッチは、送信先デバイスが受け取る「フレーム」を調べる。フレームはレイヤー2におけるデータの伝送単位であり、送信先デバイスのMACアドレスを含む。スイッチは、このMACアドレスをMACアドレステーブルと照らし合わせる。スイッチがそのMACアドレスにひも付く特定のポートを把握したら、そのポートだけにフレーム(この場合のフレームを「ユニキャストフレーム」と呼ぶ)を送り出す。
1つのLAN内に仮想的なグループを構成し、各グループをそれぞれ個別のLANとして運用可能にする「VLAN」(Virtual LAN)を利用できるスイッチもある。VLANにより、LANの1つの「ブロードキャストドメイン」(ブロードキャストの際にフレームが届く範囲)が複数に分割される。これにより大規模ネットワークでブロードキャストをする際、トラフィックの混雑が緩和される。
スイッチとルーターの違い
VLAN機能を持つスイッチを使うと前述の通り、1つのLANを複数の仮想的なLAN(VLAN)に分割できる。各VLANが独自の「サブネット」を持つ。VLANとサブネットが同じデバイスは、コンポーネントを追加することなく、レイヤー2で通信できる。
異なるVLANに属するデバイス同士が通信する「VLAN間ルーティング」を実現する場合、OSI基本参照モデルの「ネットワーク層」(レイヤー3)で機能するネットワークデバイスが必要になる。それがルーターだ。
ルーターはパケット内のIPアドレスを用いて、異なるネットワーク間の通信経路を選択する「ルーティング」を実現する。パケットの宛先IPアドレスを分析して、宛先までの最適経路を導き出し、それに応じてパケットを転送する。提供形態は物理または仮想のアプライアンスであることが一般的だ。
従来はスイッチとルーターは別々の製品だった。ただし最近は、ルーターの機能とスイッチの機能を1つのネットワークデバイスに組み合わせた「レイヤー3スイッチ」が用いられるようになっている。
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