「5G」を理解する13大用語【前編】
「5G」を根本から理解するためのキーワード「5G NR」「FWA」「LTE」とは
「5G」を理解するには、誇張された宣伝文句に惑わされるのではなく、5Gを実現する要素を網羅的に知ることが大事だ。5Gの理解に欠かせない基本的なキーワードを紹介する。
「5G」(第5世代移動体通信システム)は、ネットワークを変革する可能性を秘めている。本稿は、5Gによって何が変わるのかを知るために必要な13個の用語を紹介する。5Gの基礎となる技術名からネットワーク特性を表す単語に至るまで、知っておくべき用語を集めた。これらの用語は、5Gに限らず今後のネットワークを語る上で欠かすことのできないものとなるだろう。
3GPP
「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)は、AT&TやNortel Networks、BT Groupといった通信・ネットワーク事業者が、「3G」(第3世代移動体通信システム)の標準仕様を策定するために結成した業界団体だ。3GPPは3Gの標準仕様を策定した後も、5Gを含む後継世代の移動体通信システムの標準化を継続した。
5G
5Gは最新の移動体通信システムだ。5Gは移動体通信のデータ伝送速度を高速化し、遅延をできるだけ減らすことを目標にしている。これによってタイムラグの極めて小さい、ほぼリアルタイムの通信が実現する。5Gはこの後、本稿で触れる多くの技術を搭載している。
5G NR
「5G New Radio」(5G NR)は電波のスペクトル効率(一定の周波数帯において転送可能なデータ量)を高める移動体通信の新技術で、5Gを定義する重要な要素技術だ。「Long Term Evolution」(LTE)の技術を基礎にしている。3GPPが5G NRの規格のたたき台を示したのは2017年12月だった。その後、5G NRの認定に必要な性能や接続性に関する複数の条件を加えた。
固定無線アクセス(FWA)
5Gは2つの利用形態が想定されている。区画ごとに基地局を配置するセルラー方式と、固定無線アクセス(FWA:Fixed wireless Access)だ。FWAは、オフィスや住宅のような固定された場所から、光ファイバーや銅線のような有線のネットワークではなく、無線ネットワークによってインターネットに接続する方式だ。主に光ファイバーによるアクセス回線を置き換える存在として期待される。有線ネットワークを敷設するよりも無線ネットワークの方が簡単にネットワークを構築できるため、運用費や導入費を抑制できる公算が大きい。
レイテンシ(遅延)
ネットワークのレイテンシ(遅延)は、パケットの送信元からパケットの受信先までデータを届けるのにかかる時間を指す。5Gが「4G」(菜4世代移動体通信システム)と大きく異なるのは、遅延が大幅に短縮される点にある。具体的には、4Gの遅延は一般的に60~98ミリ秒であるのに対し、5Gの場合は1ミリ秒以下になると考えられている。5Gが音声通信や動画のストリーミング配信でリアルタイム性のある通信を実現できると期待されている背景には、この低遅延の特性がある。
LTE
LTEは5Gの標準仕様の基礎となった標準仕様だ。データ伝送の大容量化や伝送速度の高速化を実現するための要素を含んでいる。3GPPがLTEの標準仕様を策定したのは、無線ブロードバンド用の通信規格を世界的に統一するためだった。そのためLTEは、ブロードバンドで利用される音声、動画、メッセージングといったさまざまな種類のトラフィックの処理に適している。
後編は、5Gを実現する要素について、より技術的な観点で解説する。
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「5G」を理解する13大用語
「5G」はこれまでの移動体通信システムと何が違い、どのようなネットワークを実現できるのか。5Gを正確に知るために欠かせないキーワードを徹底解説する。
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