不動産管理会社が「ERPの標準レポート機能は不十分」と感じた理由不動産管理会社のERPレポート活用事例【前編】

不動産管理を手掛けるMidwest Property Managementは、ERPシステムが標準搭載するレポート機能に不満を抱いていた。それはなぜなのか。どのように解消したのか。

2019年12月04日 05時00分 公開
[Jim O'DonnellTechTarget]
画面 insightsoftware「Spreadsheet Server」の画面。ERPの運用データからリアルタイムにレポートを取得できる《クリックで拡大》

 企業にとってERP(統合業務)システムは心臓部に当たる。だが、そこから有用なデータを簡単に引き出せるとは限らない。カナダの不動産管理会社Maclab Properties Groupの一部門、Midwest Property Managementもそうした組織の一つだった。だが、それはinsightsoftware(Global Software)のERPレポートツール「Spreadsheet Server」に出会うまでの話だ。

 Midwest Property Managementは、MRI Software(以下、MRI)の不動産業界向けERPシステムを使って運用データを扱っている。同社で不動産アナリストを務めるジョセリン・ルルー氏によると、このシステムには堅牢(けんろう)なERPレポートツールが欠けていたという。同社は、自社の管理レベルに合わせて微調整できるレポート機能を必要としていたが、MRIのシステムにはその種のレポート機能がなかった。「MRIのERPシステムは優れている。だが最適なレポートソフトウェアが付属していない」(ルルー氏)

 この状況を変えたのがSpreadsheet Serverだった。Spreadsheet Serverを使うと、ERPシステム内のデータをリアルタイムに反映した財務報告書の作成に加え、特定のユーザーや機能に合わせた財務報告書の設計ができるようになる。ルルー氏は、こうした対象を絞った機能と使いやすさこそが、Spreadsheet Serverと一般的なビジネスインテリジェンス(BI)ツールとの違いだと考えている。ただしSpreadsheet Serverは競争の激しいBI市場で著名ブランドと対抗するのに苦戦する可能性があるとも考えている。

なぜERPの標準レポート機能では満足できないのか

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。