汎用人工知能(AGI)で“人類は衰退”、そして生まれる「第二の人類」人類の英知をしのぐ存在

汎用人工知能(AGI)が人類の生存を脅かすという議論がある。AIの専門家はAGIの制御は困難だと指摘する。AGIが完成した未来に誕生する、「人類の後継者」とは。

2024年08月21日 07時00分 公開
[Shaun Sutner, Esther AjaoTechTarget]

関連キーワード

ERP | 機械学習


 「汎用(はんよう)人工知能」(AGI)は、人間の認知能力を再現し、人間と同じようにあらゆるタスクを実行できる人工知能(AI)技術を指す。ダニエル・ファゲラ氏は、AGIは人類が想定しているよりも早く実現し、社会を取り仕切るようになると主張する。その先には、“人類の後継者”が待ち受けている。

AGIによる人類滅亡と、誕生する「第二の人類」

 ファゲラ氏は、企業のAI活用とROI(投資利益率)に特化した出版や市場調査を実施するEmerj Artificial Intelligence Researchの創業者兼CEOを務める。「AGIが実現すれば、人類が滅亡する日は近い」。ファジェラ氏は米TechTargetが運営しているポッドキャストシリーズ「Targeting AI」でこう語る。

 ファジェラ氏によると、AGIは社会のさまざまなシステムを乗っ取る可能性があり、それを人類が制御することは困難だ。人類が滅亡するのであれば、そのためのより良い方法を模索することは、人類に与えられた一つの選択になると同氏は主張する。

 「複数のAIモデルを使って、人類の代わりにさまざまなタスクを自動的に実行するAIエージェントが日常に存在する社会と、そこで発生する人類とAIエージェントの相互作用は、人類に大きな変化をもたらす可能性がある」。ファジェラ氏はこう説明する。

 ファジェラ氏は、AGIが生み出す「人類の後継者」にも言及している。同氏が示す人類の後継者は「人類よりも高い能力や知性、生存能力、道徳的価値を持ち、人類に代わってその役割を担うことができる存在」だ。

 「人類の後継者は地球とは異なる銀河に移住し、そこを植民地化したり、人類が理解していない他の次元に移動したりする可能性がある。現在の科学では解明できていない宇宙空間のある部分を探索する可能性もある」。人類の後継者が暮らす未来についてファジェラ氏はこう説明する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news140.jpg

中国政府がTikTok売却先としてイーロン・マスク氏に白羽の矢? うわさの真相は……
米国で禁止か売却か――。判断が迫られるTikTokに驚きの選択肢が浮上した。売却先の一つ...

news124.jpg

集客装置としての「イカゲーム」(無料eBook)
残酷なシーンが多いことで知られる作品なのに世界のブランドはなぜタイアップしたがるの...

news117.png

2025年の広告・マーケティング予算、「増加」企業の割合は?
コムエクスポジアム・ジャパンが企業のマーケティング活動における予算や主要な関心事を...