サーバ、ストレージ、ネットワークなどのインフラのコンポーネントを必要に応じて構成可能にする「コンポーザブルインフラ」。これが適している用途もあれば、必要のない用途もある。
前編「『コンポーザブルインフラ』とは何か? 何をコンポーザブルにするのか?」は、コンポーザブルインフラにまつわる主要な4つの疑問のうち2つを取り上げた。後編は残る2つの疑問とその答えを示す。
簡単に言えば、アプリケーションが必要とするものは何でも、コンポーザブルインフラのリソースとして組み立て可能だ。従来型のハイパーバイザーによって仮想マシンのクラスタを構成したストレージ内臓のサーバ群を必要とする場合もあれば、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)のクラスタとして構築されたSAS(Serial Attached SCSI)接続型ストレージ搭載のサーバ群を必要とする場合もあるだろう。
プロジェクトによっては、小規模なSAS接続のストレージを搭載したLinuxベースのサーバを必要とすることもある。コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」やインメモリデータ処理システム「SAP HANA」、データベース管理システム「Oracle Database」などを稼働させるクラスタを必要とする場合だ。この場合、SANが共有の永続ストレージとなる可能性がある。
1日、1週間、1カ月といったスパンで複数の異なる役割をコンポーザブルインフラに持たせる用途も考えられる。例えば日中はソフトウェア開発チーム向けのクラスタとして構成されているサーバを、夜間は膨大な量のデータ分析のクラスタとして構成する、といった具合だ。
コントローラーは、リソースの必要性に応じてホストの役割を開発チームのクラスタとデータ分析の間で動的に切り替えることもできる。スケジューラーによって、サーバ、ストレージ、ネットワークのリソースを管理し、自動的にシステムを構成することも可能だ。
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