コンテナ連携ツール「Mesos」とは? 「Kubernetes」との違いは「Kubernetes」か「Mesos」か【前編】

複数のコンテナを連携させながら管理する手段は「Kubernetes」だけではない。有力な対抗馬が「Apache Mesos」だ。Mesosにはどのような特徴があるのか。

2020年01月17日 05時00分 公開
[Tom NolleTechTarget]

関連キーワード

仮想化 | クラスタ | Docker | システム構築


 システムインフラとしてコンテナを活用する企業は、複数のアプリケーションを統合管理するため、例えば特定のアプリケーション運用に必要なコンテナ群をまとめて取り扱うケースがある。このように関連するコンテナ同士を連携させることでアプリケーションの自律性を維持し、運用しやすい環境が構築できる。ただしコンテナ同士の連携を成功に導くことは簡単ではない。

 複数のコンテナを連携させる場合、物理サーバやクラウドサーバなど、どのサーバにコンテナを配備するかが問題になる。そうした複数のサーバに散在するCPUやメモリといったリソースを単一のリソースとして扱えるように「クラスタ」としてまとめ(クラスタ化)、各クラスタに対するコンテナの配備を自動化し、効率良いリソース管理をすることが必要だ。

 こうしたリソース管理を実現する主な方法は2つある。一つはリソース管理ツール「Apache Mesos」(以下、Mesos)と、コンテナの運用管理を自動化するコンテナオーケストレーションツール「Marathon」を組み合わせる方法。もう一つはコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」を単体もしくは他のツールと併用して利用する方法だ。

 Mesosはリソースのクラスタの構成要素同士を、協力し合う同等の仲間の集まりとして連携させる。一方でKubernetesのフェデレーション(コンテナ連携)機能は、クラスタ内の上下関係がより明確になる。MesosとKubernetesのどちらを採用すればよいのか。

Mesosの特徴

ITmedia マーケティング新着記事

news058.jpg

アドビ、Adobe Firefly機能搭載の「Adobe Express」モバイル版アプリを一般提供
アドビは、生成AI「Adobe Firefly」の機能を利用できる「Adobe Express」モバイル版アプ...

news141.jpg

2度あることは3度あった GoogleのサードパーティーCookie廃止再延期にアドテク各社がコメント
Googleは2024年末までに完了する予定だったWebブラウザ「Chrome」でのサードパーティーCo...

news148.jpg

天候と位置情報を活用 ルグランとジオロジックが新たな広告サービスを共同開発
ルグランとジオロジックが新たな「天気連動型広告」を共同開発した。ルグランが気象デー...