「ハイブリッドクラウド」の構築で最初に検討すべき2つの運用モデルとはハイブリッドクラウドを構築するための4つのヒント【前編】

ハイブリッドクラウドは適切に構築すれば、オンプレミスとクラウド、両者のいいとこ取りが可能になる。ハイブリッドクラウドを構築するための最初のステップについて説明する。

2020年01月22日 05時00分 公開
[Sara GrierTechTarget]

 クラウドサービスのメリットは生かしたい。一方で従来のデータセンターを閉鎖する準備は整っていない、または手放したくない。そうした理由から、オンプレミスとクラウドサービスを組み合わせたハイブリッドクラウドを構築する企業は少なくない。

 ハイブリッドクラウドの構築は簡単ではない。ITチームは構築に着手する前に、ネットワークやコスト、管理、セキュリティなど、多くの考慮点やベストプラクティスを把握しておかなければならない。

 前後編にわたり、ハイブリッドクラウド構築のためのヒントを4つ紹介する。

1.適切な運用モデルの選定

 ハイブリッドクラウドを構築することに決めたら、予算とパフォーマンス、管理の面で自社に必要な条件に基づいて、ハイブリッドクラウドの運用モデルを決める。ハイブリッドクラウドの運用モデルには、オンプレミスと1社のクラウドサービスを組み合わせる「同種混合モデル」(ホモジニアスモデル)と、複数社のクラウドサービスを組み合わせる「異種混合モデル」(ヘテロジニアスモデル)の2種類がある。

同種混合モデル

 同種混合モデルは比較的安価で、インストールと運用管理が簡単になる。この方法では、オンプレミスとクラウドサービスの両方を同じような方法で運用管理できるソフトウェアを利用する。こうしたソフトウェアは各クラウドベンダーが提供している。

 各クラウドベンダーが設計した、ハイブリッドクラウド向け製品/サービスを利用することもできる。Microsoftの「Azure Stack」やAmazon Web Services(AWS)の「AWS Outposts」、Googleの「Anthos」が代表例だ。これらの製品/サービスによって、同種混合モデルへの関心が今後も高まると予想される。同種混合モデルは複数のクラウドサービスを組み合わせるよりも、システム構成が単純というメリットがあるものの、ベンダーロックインのリスクが伴う。

異種混合モデル

会員登録(無料)が必要です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

製品資料 株式会社ラクーンフィナンシャル

与信審査から督促まで代行、請求書払いの問題を解消する決済代行サービスの実力

B2B取引の決済手段として多くの企業が採用している請求書払い(後払い)だが、入金遅延や未払いが発生するリスクもある。そこで、これらのリスクと業務負担を解消する決済代行サービスが登場した。本資料で詳しく紹介する。

事例 株式会社ラクーンフィナンシャル

クレカ払いだけでは顧客を取りこぼす? Chatworkなどに学ぶ決済手段改善の方法

SaaSの決済手段ではクレジットカード払いを設定するのが一般的だが、B2B取引においてはそれだけだと新規顧客を取りこぼすこともある。Chatworkやココナラなどの事例を交え、決済手段を多様化する重要性と、その実践方法を解説する。

製品資料 日本ヒューレット・パッカード合同会社

複雑化するIT管理をどう効率化する? 分散環境で堅固なリモート管理を行う方法

ハイブリッドクラウドやエッジコンピューティングの普及に伴い、企業が管理すべきIT資源が急増している。こうした中で注目を集めるのが、あるクラウドサービスだ。分散環境における課題とその解決策について、導入事例とともに解説する。

製品資料 日本ヒューレット・パッカード合同会社

運用負荷やコストが増大、複数世代にわたるIT環境のモダン化をどう進める?

AI活用やデータドリブン経営が加速する一方で、レガシーインフラが問題になるケースが増えている。特に複数の世代にわたってIT資産が混在しているインフラ環境では、運用負荷やコストが増大してしまう。この問題をどう解消すればよいのか。

製品資料 日本ヒューレット・パッカード合同会社

無計画なハイブリッドクラウドが招く弊害、次世代のITインフラでどう解消する?

クラウドファーストの流れが加速する中、無計画に構築されたハイブリッドクラウドの弊害が多くの企業を悩ませている。ITオペレーションの最適化を図るためには、次世代のハイブリッドクラウドへのモダン化を進めることが有効だ。

郢晏生ホヲ郢敖€郢晢スシ郢ァ�ウ郢晢スウ郢晢ソスホヲ郢晢ソスPR

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

「ハイブリッドクラウド」の構築で最初に検討すべき2つの運用モデルとは:ハイブリッドクラウドを構築するための4つのヒント【前編】 - TechTargetジャパン クラウド 隴�スー騾ケツ€髫ェ蛟�スコ�ス

ITmedia マーケティング新着記事

news027.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。