開発したアプリケーションをSaaS(Software as a Service)として提供する環境を整えることは簡単ではない。そのための場として利用できる「MaaS」(Market as a Service)とは何だろうか。
新しいアプリケーションをクラウドサービス、つまりSaaS(Software as a Service)として提供することは、アプリケーションを提供する企業にとって当たり前の選択肢となった。SaaSは一般的にはクライアントアプリケーションをインストールする必要がなく、インターネットに接続していれば利用できるため、エンドユーザーが気軽に利用できるのがメリットだ。
SaaSの開発や提供を手掛ける企業(以下、SaaS事業者)は必ずしもベンダーとは限らない。ユーザー企業が顧客接点となるアプリケーション(SoE:Systems of Engagement)をSaaSとして開発し、顧客サービスの向上に生かす動きが活発化している。一方でSaaSを開発・運用したり、利用料金を算出・請求したりする仕組みを一から構築するためには多大な労力を要する。
こうした問題を解決するのが、SaaSの開発や運用、課金といったさまざまな機能を持つサービスを1カ所で入手できる「Marketplace as a Service」(MaaS)だ。MaaSとはどのようなもので、どのようなメリットがあるのか。以下で詳しく見てみよう。
さまざまなサードパーティーが、ログ記録やパフォーマンスモニタリング、料金管理、データベースなど、SaaSの構成要素として使えるさまざまなサービス(以下、SaaS用サービス)を提供している。「こうしたサービスをSaaSに組み込んだり、SaaSと連携させたりする開発作業は、SaaS事業者が実施すべき作業のほんの一部にすぎない」と、SaaS開発支援サービスを提供するRender Servicesの創業者兼CEO、アヌラーグ・ゴエル氏は話す。ゴエル氏によれば、SaaS事業者に必要な作業として、これらのSaaS用サービスのベンダーとの取引関係を構築したり、SaaS用サービスの利用プランを選定したり、利用料金を支払ったりすることが多くを占め、膨大な時間と労力を要するという。
MaaSは大きく分けて以下の3要素から成る。
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