AWSの新「大阪リージョン」と「大阪ローカルリージョン」の違いとは?西日本の企業以外も注目の理由

AWSは2021年初頭に「大阪リージョン」を新設する。すでに大阪で運用している「大阪ローカルリージョン」とは何が違うのか。

2020年02月12日 05時00分 公開
[上田 奈々絵TechTargetジャパン]

 Amazon Web Services(AWS)は、2021年初頭に「大阪リージョン」を開設する。同社は2018年2月から大阪で、比較的小規模なデータセンター群である「ローカルリージョン」を運用している。このローカルリージョンのデータセンターを増設し、AWSの通常のデータセンター群である「リージョン」に“格上げ”することになる。大阪リージョンの開設でAWSのユーザー企業はどのようなメリットを得ることができるのか。大阪ローカルリージョンとの違いを比較して検討する。

大阪ローカルリージョンとは何か

写真 アマゾン ウェブ サービス ジャパン 長崎忠雄社長

 AWSのリージョンとは、独立したデータセンターである「アベイラビリティゾーン」(AZ)同士を専用線で接続したデータセンター群のことだ。通常、リージョンには複数のAZが含まれる。現在の大阪ローカルリージョンのAZは1つだけだが、2021年初頭にAZを3つに増設することで、大阪リージョンとして運用を開始する。

 大阪ローカルリージョンは、東京リージョンで稼働させているシステムやデータのバックアップとDR(障害復旧)のための利用を前提にしている。金融系のサービスなど、法制度の要件によって、データの冗長性を国内のデータセンターで確保する必要がある場合に大阪ローカルリージョンが利用できる。

 アマゾン ウェブ サービス ジャパンの長崎忠雄社長は、大阪リージョンを開設することで「国内リージョンの可用性と耐障害性が高まるとともに、関西圏の顧客は低遅延でAWSのサービスを利用できるようになる」と説明する。

今までの大阪ローカルリージョンから何が変わるのか

 稼働中の大阪ローカルリージョンと大阪リージョンは、幾つかの点で違いがある。主要な違いを整理しよう(表)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。