「衛星IoTネットワーク」とは? 宇宙で通信する意味と、地上にはない問題地上にはないリスクを想定

地上でどのようなネットワークでも直面する問題として、ハードウェアの老朽化がある。宇宙空間にある人工衛星を使った「衛星IoTネットワーク」を構築する場合、どのような問題が発生するのだろうか。

2020年02月21日 05時00分 公開
[Paul KostekTechTarget]

 宇宙空間に人工衛星を飛ばして地上のネットワークと接続し、IoT(モノのインターネット)ネットワークを運用する――。こうした「衛星IoT」は、人工衛星が地球にないからといってサイバー攻撃やハードウェア故障といったリスクを免れるわけではない。衛星IoTのネットワークの信頼性は、宇宙空間で生じる課題にどのように対処できるかに懸かっている。

 衛星IoTネットワークは、下記の課題を抱える可能性がある。

  • 人工衛星の老朽化
  • 人工衛星の物理的破損
  • 電源喪失
  • ネットワーク外部からの攻撃

 宇宙空間にある衛星IoTネットワーク用の人工衛星が老朽化して交換しなければならないときは必ず来る。その場合は人工衛星を交換するための資金と、新しい衛星を軌道に乗せるためのブースターなどが必要になるだろう。衛星IoTネットワークのダウンタイム(停止時間)を発生させないためには、現行の人工衛星の寿命が来る前に代替の人工衛星を打ち上げる必要がある。人工衛星発射の準備や人工衛星の製造にかかる時間を考慮に入れてスケジュールを組まなければならない。IoTネットワークの安定した接続性を保証するためには、予備となる人工衛星を打ち上げることも必要になるだろう。

地上のネットワークにはない「衛星IoTネットワーク」のさまざまな問題

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