トラブルを防ぎながら、全社的なテレワークにできる限り迅速に移行するにはどうすればいいのか。実行すべき5つの戦略を説明する。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)対策のために、在宅勤務などのテレワーク戦略を導入する企業は少なくない。VMwareのエンドユーザーコンピューティング部門CTO(最高技術責任者)であるショーン・ベース氏と、エンドユーザーコンピューティングの研究家で、TechTargetの「BrianMadden.com」の編集長を務めていたブライアン・マデン氏が、テレワーカーの環境を素早く設定する方法について語った。両氏は、多くの従業員にテレワーク環境を提供する必要があるIT担当者のために、5つの戦略を提案する。
マデン氏はIT担当者に、まずテレワークに取り組む従業員の属性を分類することを提案する。例えばすでにテレワーク経験のある従業員はほとんど助けを必要としないが、自宅で仕事をしたことがなく、会社がノートPCを支給していない従業員は、テレワークを始める前にかなりの準備を必要とする。
従業員を幾つかのグループに分けて、それぞれ何が必要かを判断し、どのようなデバイスを持っているかを確認することから始める必要があるとマデン氏は言う。このプロセスには、従業員がそもそもリモートで仕事ができるかどうかを判断することも含まれる。ベース氏は「デスクワークが中心の労働者は、一般的にテレワークに適している傾向にある」と言う。
従業員のテレワークが可能であると判断したら、IT担当者は従業員が利用できるデバイスを確認する必要がある。例えば従業員がすでに会社支給のノートPCを持っているのであれば、比較的テレワークの開始が簡単だ。会社でデスクトップを使って仕事をしている従業員の場合は、状況はより複雑になる。
ベース氏は、会社は新しいノートPCの調達を決定しても、支給が遅れる可能性があることを指摘する。従業員が自分のコンピュータを使用することを許可するには、一部の企業ではセキュリティ基準を緩和するか、または認証と権限を細かく制御するセキュリティモデル「ゼロトラストセキュリティ」を採用する必要がある場合があると同氏は言う。このようなセキュリティ環境では、企業データの安全性を確保するために、デバイスと従業員の行動を継続的に評価する必要があると同氏は述べている。
マデン氏によると、近くのPCショップでノートPCを購入するように、企業が従業員に指示した事例もあるという。
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