VMware Cloud on AWSにはない「Azure VMware Solution」の利点とは?「Azure VMware Solution」と「VMware Cloud on AWS」を比較【前編】

「Azure VMware Solution」は、VMware製品をクラウドサービスで利用できる点で「VMware Cloud on AWS」と似ている。Azure VMware Solutionを選ぶべき理由は何か。

2020年08月26日 05時00分 公開
[Brian KirschTechTarget]

 MicrosoftとVMwareは2020年5月に、Microsoftのクラウドサービス群「Microsoft Azure」でVMwareの仮想化製品群を利用するためのサービス「Azure VMware Solution」次世代版のプレビューを発表した。ユーザー企業はAzure VMware Solutionを利用することで、VMware製品で構築したアプリケーションのコードを変更する必要なく、Azureで稼働させることができる。

「VMware Cloud on AWS」ではなく「Azure VMware Solution」を選ぶメリットとは

 Amazon Web Services(AWS)も、VMware製品をAWSの同名クラウドサービス群で利用するためのサービス「VMware Cloud on AWS」を提供する。Azure VMware SolutionとVMware Cloud on AWSは機能に幾つかの違いがあるものの、似ている点もかなりある。こうしたサービスを使えば、ユーザー企業はオンプレミスのインフラからクラウドサービスにアプリケーションを移行させても、VMware製品をそのまま利用できる。クラウドサービスとVMware製品両方のメリットを得つつ、一貫性を保てるのだ。

 Azure VMware Solutionは、最小3つのノード(仮想マシン)で利用できる。Azure VMware Solutionの利用料金は月額6720ドルからで、1年契約で30%、3年契約で50%の割引が受けられる。Azure VMware Solutionの利用料金には、VMware製品のライセンスも含まれる。

 利用料金だけ見ると、Azure VMware SolutionはVMware Cloud on AWSとそれほど変わらない。Azure VMware Solutionには、一部のIT担当者にとって役に立つ可能性がある特徴がある。Microsoftは既にサポートを終了させたサーバOS「Windows Server 2008」とデータベース管理システム(DBMS)「SQL Server 2008」のセキュリティ更新プログラムの提供期間を、Azureで稼働させる場合に限り無償で延長するのだ。

 古いバージョンの「Windows Server」で稼働するレガシーアプリケーションの管理者にとっては、AzureやAzure VMware Solutionへの移行はアプリケーションを使い続けるための選択肢の一つとなる。サポート切れOSのメンテナンス費用に加え、IT管理者の時間や労力を節約できる可能性もある。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

譁ー逹€繝帙Ρ繧、繝医�繝シ繝代�

製品資料 株式会社マヒト

低価格かつ高品質な名刺を作成する名刺発注サービス、その9つの特長とは?

ビジネスパーソンに欠かせない名刺だが、作成/発注業務は意外と手間がかかるため、担当者の負担になっていることも少なくない。そこで、名刺の作成から注文までの全工程をWeb上で完結し、業務を効率化する名刺発注サービスを紹介する。

技術文書・技術解説 ドキュサイン・ジャパン株式会社

導入が進む一方で不安も、電子署名は「契約の証拠」になる?

契約業務の効率化やコストの削減といった効果が期待できることから、多くの企業で「電子署名」の導入が進んでいる。一方で、訴訟問題へと発展した際に証拠として使えるのかといった疑問を抱き、導入を踏みとどまるケースもあるようだ。

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

VMware「永久ライセンス」を継続する“非公認”の方法

半導体ベンダーBroadcomは仮想化ベンダーVMwareを買収してから、VMware製品の永久ライセンスを廃止した。その永久ライセンスを継続する非公認の方法とは。

製品資料 発注ナビ株式会社

商談につながるリードをなぜ獲得できない? 調査で知るSaaSマーケの課題と対策

SaaSサービスが普及する一方、製品の多様化に伴い、さまざまな課題が発生している。特にベンダー側では、「商談につながるリードを獲得できない」という悩みを抱える企業が多いようだ。調査結果を基に、その実態と解決策を探る。

製品資料 株式会社ハイレゾ

GPUのスペック不足を解消、生成AIやLLMの開発を加速する注目の選択肢とは?

生成AIの活用が広がり、LLMやマルチモーダルAIの開発が進む中で、高性能なGPUの確保に問題を抱えている企業は少なくない。GPUのスペック不足を解消するためには、どうすればよいのか。有力な選択肢を紹介する。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。