2020年11月30日 15時30分 公開
特集/連載

「脱クラウド」に前向きな国内組織は8割超、その理由とは?クラウドニュースフラッシュ

インフラの利用動向やサントリーのAWS移行、UQコミュニケーションズの「Oracle Cloud Infrastructure」導入事例など、クラウドに関する国内の主要なニュースを6つ取り上げる。

[上田 奈々絵,TechTargetジャパン]

 クラウドサービスからオンプレミスのインフラにシステムを移行させる「脱クラウド」「オンプレミス回帰」を進める企業がある一方で、クラウドサービスの大規模な利用に踏み切る企業もある。それぞれの決断の理由とは。クラウドサービスをはじめとするインフラの利用動向調査から、クラウドサービスの導入事例まで、クラウドに関する最近のニュースを6本取り上げる。

国内組織の8割以上が「脱クラウド」「オンプレミス回帰」に前向き IDCが調査

 IDC Japanが実施した調査によると、国内組織の間でクラウドサービスからオンプレミスインフラに回帰する傾向が見られた。複数のユーザー企業でインフラを共有する「パブリッククラウド」から、特定のユーザー企業がインフラを専有する「プライベートクラウド」を含むオンプレミスインフラに移行した、または2年以内に移行するとの回答はそれぞれ85%を超えた。理由として「セキュリティの向上」「データやアプリケーションの連携」「管理の一元化」「パフォーマンスやサービスレベルの向上」が上位となった。調査は2020年7月に実施し、インフラ導入の意思決定や導入プロセスに関わる担当者505人から有効回答を得た。(発表:IDC Japan<2020年10月21日>)

サントリーがグループのシステムインフラをAWSに統一 国内全システムが移行済み

 グループ企業が個別に開発・運用していた業務システムを、クラウドサービス群「Amazon Web Services」(AWS)に集約する。全世界でAWSへのシステム移行を段階的に進めており、既に国内で利用する受発注や売り上げ予測、Webサイト運用、顧客データ管理などに利用する全てのシステムのAWSへの移行を完了させた。移行に伴い2020年8月にシンガポールと国内にあったオンプレミスのデータセンターを閉鎖したことで、インフラの運営コストを25%削減できたという。今後は世界中の各グループ企業のデータを集約して分析するために、オブジェクトストレージサービスの「Amazon Simple Storage Services」(Amazon S3)でデータレイクを構築する。(発表:アマゾンウェブサービスジャパン<2020年10月27日>)

北國銀行が「Microsoft Azure」「Microsoft 365」を採用 勘定系もクラウド化へ

 クラウドサービス群のAzureとサブスクリプション形式のオフィススイートであるMicrosoft 365を使い、メールやワークフローなどの業務システムをクラウドサービスに移行させた。行外からアクセス可能な業務システムを増やすことで、テレワーク中の従業員の利便性向上を図る。セキュリティ対策にはあらゆるエンドユーザー、デバイス、ネットワークを信頼せずに常時検証するセキュリティ概念「ゼロトラスト」を採用し、金融機関に求められる水準のセキュリティを確保するという。システムの構築はNECが支援した。動向は今回の移行を皮切りに、勘定系システムを含めた全システムのクラウドサービス移行を進める。(発表:北國銀行、NEC<2020年10月22日>)

UQコミュニケーションズがオンプレミスの業務システムを「Oracle Cloud」に全面移行へ

 WiMAXサービス「UQ WiMAX」用基地局の建設と運用、撤去を一元管理する「Linux」ベースの業務システムを、オンプレミスのインフラからクラウドサービス群「Oracle Cloud Infrastructure」に移行させる。2020年末に移行を開始する。ハードウェアの保守や障害対応などの負荷を軽減し、運用コストを削減することが目的だ。データセンターが自社のセキュリティ要件を満たしていたことを評価し、Oracle Cloud Infrastructureを選定した。データベース管理の自動化機能を持つ「Oracle Autonomous Database」の利用も検討する。(発表:日本オラクル<2020年10月2日>)

IBM、インフラマネージドサービス事業の分社化でハイブリッドクラウド事業に注力

 グローバル・テクノロジー・サービス事業のマネージド・インフラストラクチャー・サービス部門を2021年末までに分社化する。同部門は、インフラの構築から運用まで一括して請け負うマネージドサービスを手掛けてきた。分社後、IBM本社はコンテナオーケストレーションツール「Red Hat OpenShift」を中核としたハイブリッドクラウド関連事業とAI(人工知能)システム関連事業を強化する。新会社は引き続きマネージドサービスを提供し、クラウドベンダー各社との協業も進める計画だ。(発表:IBM<2020年10月9日>)

OpenShiftの新サービスでサポート窓口を一本化、NTTコミュニケーションズとNTTコムウェア

 NTTコミュニケーションズはクラウドサービス群「Enterprise Cloud」のメニューとして、Red Hat OpenShiftベースのNTTコムウェアのクラウドサービス「SmartCloud Duo」を提供する。SmartCloud Duoのサポートも、Enterprise Cloudのサポート窓口に一本化できる。SmartCloud Duoは、Webポータルを通じてコンテナの実行に必要なサーバやネットワークを即座に用意できることが特徴だ。(発表:NTTコミュニケーションズ、NTTコムウェア<2020年10月5日>)

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