2021年08月02日 05時00分 公開
特集/連載

ウェザーニューズが「WxTech」のインフラに「AWS」を選んだ“あの理由”「クラウドファースト」を具現化するウェザーニューズ【第2回】

ウェザーニューズは、気象データを提供する「WxTech」サービスのインフラとして「AWS」を利用している。なぜAWSを選んだのか。同社に理由を聞いた。

[吉村哲樹,著]

 気象情報大手のウェザーニューズは以前から、企業向け気象サービスをオンプレミスインフラで運用し、大企業を中心に提供している。2020年6月に新たに提供を開始した「WxTech」(ウェザーテック)サービスは、インフラを従量課金のクラウドサービスにすることで、気象サービスのユーザー企業ごとにインフラを構築する必要をなくし、スモールスタートを可能にした。これにより事業規模や業種にかかわらず、より幅広いユーザー企業がWxTechサービスを活用できるようになる。前回「ウェザーニューズが気象サービス『WxTech』構築で直面したインフラ面の課題とは」に続く本稿では、同社がWxTechサービスのインフラにAmazon Web Servicesのクラウドサービス群を採用した理由を説明する。

WxTechサービスのインフラにAWSを採用した理由

 ウェザーニューズはWxTechサービスを稼働させるインフラと、各種気象データの処理や管理のためのシステムのほぼ全てに、クラウドサービス群「Amazon Web Services」(AWS)を使っている。なぜ同社はAWSを選んだのか。

 AWSについて、ウェザーニューズでWxTechサービスの開発を率いる出羽秀章氏は「提供サービスの種類が充実しており、今後さらなる拡充が予想できる点を高く評価しました」と説明する。既存のユーザー企業が多く情報収集がしやすいため、他のクラウドサービスと比べ学習コストを抑えやすいことも決め手の一つとなった。

 サポートサービスが充実している点もAWSのメリットの一つだと出羽氏は言う。ウェザーニューズもAWSのサポートサービスを利用しており、その一環としてアプリケーションの設計や運用方法を提案するAWSのソリューションアーキテクトからの技術支援を受けている。

クラウドサービスの強みを生かす

 ウェザーニューズのサービスは台風や集中豪雨、地震といった自然災害が発生すると、ウェザーニュース会員やユーザー企業からのアクセスが増加しやすくなる。こうしたアクセスピーク時に合わせて自前でインフラを構築すると、莫大(ばくだい)な初期導入コストがかかる。平時は必要最低限のリソース利用にとどめ、アクセスが集中するタイミングで一時的にリソースを拡張できるクラウドサービスを利用することで、インフラの導入・運用にかかるコストを最適化できると踏んだ。

 クラウドサービスであれば、インフラの運用作業のほとんどをクラウドベンダーに任せられる。ウェザーニューズにとって、自社のIT部門が気象サービスの改善や新規事業の開発により注力できるようになる点も、クラウドサービスを採用する大きな理由の一つだったという。


 ウェザーニューズは、WxTechサービスの運用負荷を低減したり、コストを最適化したりするため、AWSのサービス利用に関するさまざまなノウハウを取り入れている。具体的にどのような運用を取り入れているのか。第3回で具体的に紹介する。

ITmedia マーケティング新着記事

news040.jpg

TikTokは若者よりむしろ大人にこそ向いているかもしれないと考えられる理由
TikTok For Businessが「X世代白書〜理由が必要なX世代へ、架け橋を。〜」を発表。若者向...

news084.jpg

2021年の国内動画広告市場は前年比142.3%の成長、コロナ禍の落ち込みから反転――サイバーエージェント調査
インターネットを通して配信される動画広告の年間広告出稿額推計とこれからの市場規模推...

news053.jpg

対Amazon包囲網も? ポストCookieにおけるCriteoの勝算
Criteoが3億8000万ドルでIPONWEBを買収する。サードパーティーCookie廃止はアドテク企業...