2022年01月05日 00時00分 公開
特集/連載

「AWS無料利用枠」が拡大 それでも「おいしい話」とは言えない理由AWSのストレージサービスが料金体系を刷新【前編】

AWSはクラウドサービスの無料利用枠を一部拡大させた。ユーザー企業は無料利用枠でメリットが得られる半面、適切に理解しないまま利用すると、想定外のコストの発生につながる恐れがある。その理由とは。

[Tim McCarthy,TechTarget]

 Amazon Web Services(AWS)は2021年12月、同名クラウドサービス群の無料利用枠ユーザーが、AWSインフラ外に転送できるデータの上限を引き上げた。AWSをより多くの企業に利用してもらうためだ。

 例えばAWSのリージョン(地域データセンター群)からインターネットへのデータ転送量の無料枠が1GBから10GBに増加した。このデータ転送機能を利用すれば、ストレージサービスの「Amazon S3」や仮想サーバサービスの「Amazon EC2」を使って構築したITインフラにあるデータを、別のインフラで利用できるようになる。

 AWS無料利用枠で利用できるCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)サービス「Amazon CloudFront」からインターネットへのデータ転送量の上限は、50GBから1T(テラ)Bに増えた。Amazon CloudFrontは動画・画像ファイルなどのデータをWebコンテンツとしてエンドユーザーに配信するためのサービスだ。

「AWSにおいしい話はない」とITコンサルタントが言い切る理由

 無料利用枠の上限引き上げや利用料金の値下げは、AWSを試してみたいユーザー企業にとって役に立つ。ただしストレージの専門家はユーザー企業に対し、AWSの利用料金を常に確認するよう促している。

 「AWSにおいしい話はない」。ITコンサルティング会社Dragon Slayer Consultingのプレジデントを務めるマーク・ステイマー氏は、こう言い切る。

 ステイマー氏は、AWSサービスへのアクセス料金やコンピューティング料金、データ送信転送料金が無料枠に収まらなくなり、たちまち料金が跳ね上がることがあると指摘する。「永遠に無料ではない。それがこの無料利用枠の仕組みだ」(同氏)

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news102.jpg

営業デジタル化を加速するクラウド顧客獲得ツール「nocoセールス」でできること
営業の人的リソースが足りない組織が短いサイクルで顧客を効率的に獲得する仕組みを作る。

news007.jpg

富士通の「デジタルセールス」が目指すこと
この連載のタイトルにあるように、富士通はインサイドセールスのことを「デジタルセール...

news154.jpg

ナイキ vs アディダス Z世代の心をつかむアプローチの違い
有名人や人気ファッションブランドとのコラボに加え、環境や社会問題への取り組みなど、...