AI技術を活用したデータ分析「拡張分析」は、企業のデータ活用をどのように支援するのか。拡張分析が担う役割、利用に際して必要なデータ、実際の使用例を解説する。
企業は機械学習などの人工知能(AI)技術を活用することで、データウェアハウス(DWH)の運用を自動化し、データから洞察を得るサイクルを加速させようとしている。AI技術を活用したデータ分析ツールの代表格が「拡張分析」ツールだ。
調査会社Gartnerでリサーチバイスプレジデント兼アナリストを務めるマーク・ベイヤー氏によれば、拡張分析の役割には以下がある。
拡張分析は、個々のデータセット(同種のデータ群)に対する詳細な分析や、異なるデータセット内の類似データが同一データかどうかの推論を実施する。拡張分析のユーザー企業は「機械学習を通じて、長期的なパターンを特定できる推論モデルを構築する必要がある」とベイヤー氏は説明する。そのためにはパターンがどの程度変化するのか、どの条件でパターンが変化するのかを解き明かす大量の教師データと時間が必要だという。
ビジネスインテリジェンス(BI)ベンダーQlikTech International(Qlikの名称で事業展開)は、さまざまなデータマネジメントツール間の連携を進めることで、拡張分析をはじめとするデータ分析を実現しやすくしている。同社のデータベース間データ複製ツール「Qlik Replicate」と、ETL自動化ツール「Qlik Compose」シリーズを連携させることで、ユーザー企業はデータの取得からDWHやデータレイクへの格納までをバッチで自動化できる。
「われわれはオンプレミスシステムとクラウドサービスの両方で、データを扱うバッチ処理と継続的なデータ移行を支援する」と、Qlikで製品マーケティングディレクターを務めるアナンド・ラオ氏は話す。同社はさまざまな大手クラウドベンダーと密接に連携し、システムのクラウドサービス移行やモダナイゼーション(最新化)といった多様な用途で利用できるツールの提供に取り組んでいるという。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...
SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。
「Fortnite」を活用 朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...