伝え方を少し工夫するだけで、職場の「情報共有」がぐっと効率的になる場面がある。チャットでも対話でも役に立つ、「興味を持って聞いてもらえる説明の仕方」のこつは。
伝えるべきことを、単刀直入に伝えよう。
効果的なコミュニケーションは難しい。コミュニケーションが得意な人でさえ、さまざまな“変数”を考慮する必要がある。個人的な事情によって、何気ない単純な言動が「ワンパターンだ」「嫌みだ」「あくどい」などと受け取られることもよくある。うまくコミュニケーションを取るには、一念発起し、心掛けを変えなければならない。
そもそも、なぜ上手なコミュニケーションにこだわる必要があるのだろうか。コミュニケーションを取れば、それでよいのではないのか。
結局のところわれわれは皆、最高の体験を生み出し、楽しみたがっている。スペインのバルセロナで建設が続けられている美しいサグラダファミリアを完成させたい。安らぎと心地よさを味わいたい。自分が足を引っ張ることなく、問題に正面から取り組みたい。脇道にそれたり、後退したりせず、前に進みたい。生活を悪化させるのではなく、より良くしたい。
われわれは皆、同じ流れの中で泳いでいると言える。英国の詩人ジョン・ダンは1624年に、「No man is an island」(人は誰も孤島ではない)と記した。われわれは大海の一滴であり、道に敷かれた1つ1つのれんがだ。われわれは、影響範囲は小さくても、共に働くときに最も力を発揮する。
ポジティブな体験は、効果的なコミュニケーションから始まり、それに支えられている。
ジャーナリズムの世界には「リード(要旨)を埋もれさせない」という鉄則がある。会話の場合は、最も興味深い、または最も重要なポイントにまず触れるという意味になる。
例えばチームミーティングでリーダーがこう言ったとしよう。「今日は特に大きなトピックはない。データモデリング(データベース設計)の小さな問題を解決したことと、本社が上場に先立って全ての従業員に、会社の株を支給することを決めたくらいだ」
どうして株の話から始めないのだろうか。データモデリングの問題解決は立派な成果であり、仕事に直接関わることなので、最初に言及するのは自然ではある。だが会社が全従業員に大盤振る舞いすると決めたわけだ。誰でもそのことを最初に知りたいはずであり、株の話題に比べればデータモデリングはインパクトが薄い。これが「リードを埋もれさせる」ということだ。実際、会話ではよくある。
前ふりを工夫してあるアイデアを伝え、聞き手がその情報の意味を理解して目を丸くするのを見れば、特別な満足感が得られるものだ。だが概してその満足感は、情報を伝えるプロセスを工夫する手間に見合わない。結局のところ、受け手は肝心な情報を得るまでの間、所々、上の空で話を聞くようになるからだ。
有意義な情報をまず単刀直入に伝えることが、効果的なコミュニケーションのポイントだと言える。
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