Meta Platformsの「Meta Pay」は決済サービスとして“勝ち組”になれない――。そうした見方がある一方、そもそもMeta Payを他の決済サービスと横並びで評価すること自体が無意味との声もある。どういうことなのか。
「メタバース(巨大仮想空間)でエンドユーザーが快適な買い物をできるようにするには、従来型の決済システムを完全に作り直さなければならない」。調査会社OnConvergenceでアナリストを務めるトム・ブラネン氏はそう語る。
ブラネン氏によると、Meta Platforms(旧Facebook)はメタバースにおける経済活動が本格化した時点で、いち早く決済手段を準備しておきたい考えがある。同社は2022年6月、決済サービス「Facebook Pay」の名称を「Meta Pay」に変更することを公表した。「メタバースで簡単に利用できる決済手段をいち早く提供しなければ、競合他社に利益をさらわれかねない」という懸念のためだ。
Eコマース業者eBayは、オークション用の決済サービス構築に出遅れた。同社は勢力を広げていた決済サービスのPayPalと競争しようとして失敗に終わり、PayPalを買収することになった。
調査会社Forrester Researchのアナリストであるマーサ・ベネット氏によると、Metaは厳しい戦いに直面している。Meta Payは、商品の購入やオンライン送金の手段として、PayPalほどの人気はない。「Meta Payは他の決済手段に比べて大きく後れを取っている」とベネット氏は話す。
MetaのCEOマーク・ザッカーバーグ氏によると、同社がMeta Payに込める野心は決済手段にとどまらない。Meta Payは
に利用できるという。ただし同社はそうした機能の仕組みについて詳細を明らかにしていない。
調査会社Constellation Researchは、メタバース市場が2030年までに21兆7000億ドル規模に到達する可能性があるとみる。2021年、MetaはVR(仮想現実)/AR(拡張現実)およびメタバース事業に100億ドル投資することを発表した。ところが報道によると、同社は収益が伸び悩む中、2022年春にはメタバース開発にかける予算を減らす計画だ。
MetaがVR/AR市場で優勢に立っている部分もある。調査会社IDCの統計によると、同社のヘッドマウントディスプレイ(HMD)「Meta Quest 2」は、2021年に世界で販売されたHMD(VR/ARヘッドセット)の売上台数のうち78%を占めた。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ビジネスに生成AIを利用するのが当たり前になりつつある中、ローコード開発への活用を模索している組織も少なくない。開発者不足の解消や開発コストの削減など、さまざまな問題を解消するために、生成AIをどう活用すればよいのか。
システム開発を任されても、「何から始めたらよいのか分からない」という担当者は多いだろう。そこで本資料では、システム開発の流れや専門用語といった基礎知識を分かりやすく解説するとともに、システム開発の4つの手法を紹介する。
システムの不具合によるさまざまなリスクを回避するには網羅的なテストを行う必要があるが、自社で行うのは難しい。そこで活用したいのが外部のテスト専門会社だ。本資料ではテスト専門会社を活用するメリットや具体的な流れを解説する。
レガシーシステムからの脱却が叫ばれる中、「ERP×ノーコードツール」のアプローチで基幹システムの刷新に取り組む企業が増加している。その推進に当たっては、「Fit to Company Standard」の概念を頭に入れておくことが必要になる。
迅速なサービスの提供を実現する手段として、「ローコード開発×内製化」が注目されている。エンジニア不足の中でも、非IT部門が開発を担える点がその理由の1つだが、全てが順調に進むわけではない。失敗事例から得た2つの教訓を紹介する。
なぜ、「kintone」が大企業の「Fit to Standard」に効果的なのか (2025/3/7)
ノーコードは、負の遺産であるアナログ業務をなくせるのか (2024/11/12)
手間もコストもかかるGUIのテストはどうすれば自動化できるのか (2024/6/4)
「システム内製化」が失敗しがちなのはなぜ? “従来のやり方”では駄目な理由 (2024/5/15)
金融機関のモダナイゼーション 最適解に導くには (2024/3/29)
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...