AIチャットbotをはじめとする「ジェネレーティブAI」のビジネス活用が本格化しようとしている。MicrosoftやGoogleといった大手ベンダーは、ジェネレーティブAIを活用して何を実現しようと考えているのか。
Microsoftは2023年1月 、人工知能(AI)技術ベンダーOpenAIに数十億ドル規模にも及ぶ追加投資の計画があることを発表。その後、MicrosoftはOpenAIの技術を基にしたAIチャット機能を、Microsoftの検索エンジン「Bing」の新バージョン(以下、新しいBing)に搭載した 。
AIチャットbotをはじめとする「ジェネレーティブAI」(生成型AI)が、ソフトウェアのあらゆる分野を根本的に変革する――。Microsoftの最高経営責任者(CEO)サティア・ナデラ氏は、こう考えている。ジェネレーティブAIとは、AI技術でテキストや画像などを自動生成する仕組みのことだ。
Microsoftによると、Bingは毎日約100億件のクエリ(検索語句)を受け付けているものの、常に適切な結果を出力できているわけではない。「こうした状況を変え、Bingを複雑な質問やタスクにも応えられる検索エンジンにしたい」とナデラ氏は話す。
2023年2月、Googleとその親会社Alphabetの最高経営責任者(CEO)であるサンダー・ピチャイ氏は、AIチャットbot「Bard」を発表した。Bardは、Googleが開発した言語モデル「LaMDA」の軽量版をベースにしている。ピチャイ氏によると、軽量版LaMDAは検索エンジン「Google検索」の機能を拡張し、よりさまざまなクエリに回答できるようになる。
Bardに言及したGoogle公式ブログのエントリ(投稿)でピチャイ氏は、次のように述べている。
複雑な情報や複数の視点を分かりやすい形にまとめるAI機能を、検索に間もなく搭載します。これにより情報の全体像を素早く理解し、Webからより多くを学ぶことができるようになります
次回は、ジェネレーティブAIが役立つと考えられる分野を紹介する。
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