クラウドサービスを利用する上で注意が必要なのが、他ベンダーのクラウドサービスへの移行を阻む「ベンダーロックイン」だ。なぜベンダーロックインに注意が必要なのか。そもそもベンダーロックインは“悪”なのか。
クラウドベンダーによって、提供するクラウドサービスの特徴は異なる。ニーズに応じた適切なクラウドベンダーを選ぶことが必要なことは言うまでもない。重要なのは、クラウドベンダーを選定し、契約した“後”だ。
今まで利用していたクラウドサービスが、さまざまな要因からニーズに合わなくなることがある。契約しているところとは別のクラウドベンダーが、よりニーズに適したクラウドサービスを提供し始めたら、そちらに移行したいと考えるのは自然なことだ。
クラウドサービスによっては、他ベンダーのクラウドサービスへの移行が難しいことがある。クラウドサービスの導入前に対策を講じれば、特定ベンダーに過度に依存する「ベンダーロックイン」を回避し、より自社に合ったクラウドサービスに移行しやすくなる。
ベンダーロックインの影響を軽減するには、まず自社のアプリケーションがどのクラウドサービスで稼働しているかを把握する必要がある。アプリケーションを他ベンダーのクラウドサービスに移す必要がある場合は、そのアプリケーションが技術的、コスト的に移行可能かどうかを確認する。
ベストプラクティスに従うことで、クラウドサービスのベンダーロックインの影響を軽減することが可能だ。一方で、あえてベンダーロックインを受け入れる選択肢もある。
システムインテグレーターのEnsonoでバイスプレジデントを務めるオリバー・プレスランド氏は「ユーザー企業にとってベンダーロックインの影響を受けることは、必ずしも悪いことではない」と断言する。プレスランド氏によれば、クラウドベンダーが競合他社にはない独自の機能を提供している場合、ベンダーロックインが選択肢になり得る。
次回は、ベンダーロックインを防ぐためのクラウドサービス選びのポイントを説明する。
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