なぜ“成長期”の企業こそ「企業文化」を考えるべきなのか企業文化の維持と企業規模の拡大【第1回】

自社の企業文化をいかに形成するか。これは事業の変化が大きくなるほど重要な問題になる。これから成長を目指す企業は、企業文化について何を考えるべきなのか。

2023年07月31日 07時15分 公開
[Bev WhiteTechTarget]

関連キーワード

人事


 事業が成長する中で、企業はどのようにして自社の企業文化を形成すればよいのか。これはあらゆる企業に関係する話だが、急激な成長を見据える技術系のスタートアップ(設立後間もない企業)など、大きな変化を経験する企業にとっては特に重要な問題になる。

事業の成長と企業文化

 成熟した企業であれば、従業員数が5000人から6000人に成長しても企業文化に大きな変化は生じないだろう。一方、従業員数が50人から500人へ増加する場合は、増員数の数値は小さくても、事業規模の変化の度合いは大きくなるため、企業文化への影響度合いも大きくなる。

 私が在籍するITコンサルティング会社Nash Squaredはスタートアップの段階を過ぎた企業だが、事業の成長に伴う変化は続いている。私が入社した2020年、グループ全体の従業員数は2500人だった。2023年、その数は3300人を超える。2022年に社名を「Harvey Nash Group」から「Nash Squared」へと変更し、グループが構築してきたブランドイメージの再構築(リブランディング)を図った。このリブランディングに伴う人材と技術への投資規模は、創業以来最大だった。

 事業が成長曲線のどの段階にあるかによって、企業分野における変化の度合いは異なってくる。ただし共通して言えることは、企業文化の土台には企業理念や価値観(バリュー)があるということだ。この点は、企業文化を形成する上で欠かせない視点になる。


 第2回は企業理念や価値観を踏まえ、企業文化を形成する上で重要になるポイントを紹介する。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news067.jpg

「単なるスポーツ広告ではない」 Nikeの27年ぶりスーパーボウルCMは何がすごかった?
Nikeが27年ぶりにスーパーボウルCMに復帰し、注目を集めた。

news082.png

Z世代と上の世代で利用率の差が大きいSNSトップ3 1位「TikTok」、2位「Instagram」、3位は?
サイバーエージェント次世代生活研究所が実施した「2024年Z世代SNS利用率調査」の結果が...

news187.jpg

主戦場は「テレビ画面」へ YouTube20周年でCEOが公開書簡
20周年を迎えるYouTubeが、クリエイターとユーザーの双方にとってより魅力的で革新的なプ...