企業文化の維持と企業規模の拡大【第1回】
なぜ“成長期”の企業こそ「企業文化」を考えるべきなのか
自社の企業文化をいかに形成するか。これは事業の変化が大きくなるほど重要な問題になる。これから成長を目指す企業は、企業文化について何を考えるべきなのか。
事業が成長する中で、企業はどのようにして自社の企業文化を形成すればよいのか。これはあらゆる企業に関係する話だが、急激な成長を見据える技術系のスタートアップ(設立後間もない企業)など、大きな変化を経験する企業にとっては特に重要な問題になる。
事業の成長と企業文化
成熟した企業であれば、従業員数が5000人から6000人に成長しても企業文化に大きな変化は生じないだろう。一方、従業員数が50人から500人へ増加する場合は、増員数の数値は小さくても、事業規模の変化の度合いは大きくなるため、企業文化への影響度合いも大きくなる。
私が在籍するITコンサルティング会社Nash Squaredはスタートアップの段階を過ぎた企業だが、事業の成長に伴う変化は続いている。私が入社した2020年、グループ全体の従業員数は2500人だった。2023年、その数は3300人を超える。2022年に社名を「Harvey Nash Group」から「Nash Squared」へと変更し、グループが構築してきたブランドイメージの再構築(リブランディング)を図った。このリブランディングに伴う人材と技術への投資規模は、創業以来最大だった。
事業が成長曲線のどの段階にあるかによって、企業分野における変化の度合いは異なってくる。ただし共通して言えることは、企業文化の土台には企業理念や価値観(バリュー)があるということだ。この点は、企業文化を形成する上で欠かせない視点になる。
第2回は企業理念や価値観を踏まえ、企業文化を形成する上で重要になるポイントを紹介する。
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