進化を続けるSSDは、価格面に限らずさまざまな意味で企業にメリットをもたらしつつある。HDDを置き換える記録媒体として魅力的になるSSDの利点とは。
ストレージ市場で大容量SSDが存在感を高め、HDDはもはや不要なのではないかという議論が活発になっている。大容量SSDに力を入れるストレージベンダーPure StorageはHDDの弱点と、SSDのメリットをどう捉えているのか。
2023年時点でHDDの1GB当たりの単価をざっと見渡すと、Pure StorageのSSDの単価より安価だと考えられる。しかし電力や冷却といった、ストレージ運用全体にかかるコストや、設置に必要なスペースも考慮すれば、価格面での優位性が見えてくると同社は説明する。例えば、同社が開発を進める容量300TBのSSDで構成されるストレージと同等の容量をHDDで構築すれば、ラック数は大幅に増えるという。
Pure Storageによれば、管理面においてもSSDのメリットがある。HDDはSSDと比べ、故障しやすい傾向にある。HDDが故障すれば、IT管理者がデータセンターに足を運んで作業する必要がある。クラウドストレージベンダーBackblazeが、各種HDDの2022年の故障比率を公開している。それによると、23万921台のうち、1.37%が故障した。毎日、8.66台のHDDが故障している計算になる。
SSDのさらなる普及を目指し、Pure Storageは容量単価をさらに下げることに取り組んでいる。JBOD(複数のHDDの組み合わせ)ストレージやディープアーカイブ(長期保存用ストレージ)、ハイパースケールデータセンター(大規模なデータセンター)といった領域でSSDを導入しやすくするのが目的だ。容量単価について同社は、JBODストレージでは10~15セント、ディープアーカイブやハイパースケールデータセンターでは5~10セントを目指しているという。「この価格なら、HDDが活躍する場は残らない」と、同社の最高経営責任者(CEO)チャールズ・ジャンカルロ氏は語る。
第4回は、Pure Storageの技術面での強みを見る。
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