WBAは通信事業者向けに「オペレーターマネージドWi-Fi」(OMWi)のレファレンスアーキテクチャを作成した。このレファレンスアーキテクチャの制作には単なる知識やノウハウの共有以上の狙いがある。
無線LANの業界団体Wireless Broadband Alliance(WBA)は、「Wi-Fi」のネットワークを通信事業者(オペレーター)がマネージドサービスとして提供する「オペレーターマネージドWi-Fi」(以下、OMWi)に関する技術レポートを公開した。レポートのタイトルは「Operator Managed Wi-Fi:Reference Architecture and Requirements」で、通信事業者が参照するレファレンスアーキテクチャとなっている。WBAが同レポートを公開した狙いは単に知識を共有することではなく、無線LAN業界の今後を考えてのものだった。
WBAが公開した技術レポートは、例えば1つの無線LANアクセスポイント(AP)がインターネットとのゲートウェイになる場合と、複数APを使う場合に、それぞれどのようにOMWiを構成すればよいかを解説している。管理対象となる屋内Wi-Fiの実装方法を含むレファレンスアーキテクチャを示し、その利点を説明している。
OMWiの実装方法や仕様などを標準化する取り組みは、過去に幾つもあった。しかしWBAによれば、同団体が今回のレファレンスアーキテクチャで示したような標準的な規格に沿って構成されたOMWiのサービスは、市場にまだ存在しない。
WBAは同団体に加盟しているAirties、British Telecommunications、Deutsche Telekom、MaxLinearなどの通信事業者と共に、この状況を改善しようとしている。通信事業者が顧客企業やエンドユーザーに対してより適切な提案を実施できるようにする。
WBAは今後、業界関係者や通信事業者と共に、OMWiの技術仕様の策定を目指す。
後編は、WBAのCEOやWBA加盟企業AirtiesのCEOの見解を基に、現状と今後の展望を紹介する。
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