次世代の無線LANとして注目を集める「IEEE 802.11be」(Wi-Fi 7)の製品群を、Nokiaが発表した。Wi-Fi 7で追加された新機能はネットワークにどのような変化をもたらすのか。
通信機器ベンダーNokiaは、無線LANの次世代規格「IEEE 802.11be」(Wi-Fi 7)準拠製品のポートフォリオを2023年10月に発表した。Wi-Fi 7は無線LAN規格「IEEE 802.11ax」(Wi-Fi 6)と比べて、理論値での最高速度が3倍以上になる。同社の発表によれば、提供開始は2024年の前半になる見込みだ。Nokiaはどのような機能を持つWi-Fi 7準拠の製品を提供するのか。
Nokiaが今回発表した製品の一つは、ゲートウェイ機器「Nokia WiFi Beacon 24」だ。2.4GHz帯、5GHz帯を2つ、6GHz帯の計4つの帯域(クアッドバンド)で通信が可能となっている。それに加えて、4つの無線リンクによる「マルチリンクオペレーション」(MLO)機能を実装した。MLOは無線LANデバイスが異なる複数の周波数やチャネル(データ送受信用の周波数帯)で同時にデータを送受信する機能で、無線通信の速度や安定性の改善が期待されている。
他にも以下の製品をNokiaは発表した。
NokiaはこれらのWi-Fi 7準拠デバイスに、同社のソフトウェアパッケージ「Nokia Corteca」をインストールしている。Nokia Cortecaは無線LANの業界団体Wi-Fi Allianceが提唱する「Wi-Fi EasyMesh」をサポートしている。これは複数のAPを連携させてメッシュ(網目)状のネットワークを構築する技術だ。このため、上記Wi-Fi 7準拠のデバイスでもWi-Fi EasyMeshを利用できる。
後編は、Wi-Fi 7準拠のポートフォリオについて、Nokia幹部と調査会社アナリストがどのように見ているのかを紹介する。
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