ストレージの一種であるオブジェクトストレージ。どのような仕組みで、何がメリットとデメリットなのか。オブジェクトストレージの基本を知るための要点を紹介しよう。
ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージの種類の中から用途に最適なストレージを選ぶには、まずはそれぞれのメリットとデメリットを把握することが重要だ。今回はオブジェクトストレージについて具体的に解説する。
第2回で取り上げたファイルストレージと同様に、オブジェクトストレージはファイルやフォルダの保存に使用される。そのため、両者は一見すると似ている。しかしオブジェクトストレージの仕組みはファイルストレージとは異なる。
オブジェクトストレージはデータを「オブジェクト」という単位で保存する、非階層的なシステムだ。オブジェクトは一意の識別子によって参照される。そのため、オブジェクトストレージはほぼ無限のオブジェクトを収容でき、拡張性に優れている。各オブジェクトは“自己完結型”だ。つまりファイルやメタデータ(データに関する情報を提供するデータ)、識別子は全てオブジェクトの一部として保存される。
スケーラビリティ(拡張性)がオブジェクトストレージの主なメリットとなる。メタデータを豊富に扱えることや、データの冗長化がしやすいこと、地域をまたいだデータにアクセスしやすいこともメリットだ。
オブジェクトストレージの注意点は、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)を通じてデータを操作する必要があることだ。そのために、通常はセキュアな通信プロトコル「HTTPS」(Hypertext Transfer Protocol Secure)が使われる。オブジェクトストレージから他の種類のストレージにデータ移行するのが難しい場合があることも注意点となる。
第4回は、ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージのそれぞれのアクセス方法を紹介する。
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