ストレージの一種であるオブジェクトストレージ。どのような仕組みで、何がメリットとデメリットなのか。オブジェクトストレージの基本を知るための要点を紹介しよう。
ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージの種類の中から用途に最適なストレージを選ぶには、まずはそれぞれのメリットとデメリットを把握することが重要だ。今回はオブジェクトストレージについて具体的に解説する。
第2回で取り上げたファイルストレージと同様に、オブジェクトストレージはファイルやフォルダの保存に使用される。そのため、両者は一見すると似ている。しかしオブジェクトストレージの仕組みはファイルストレージとは異なる。
オブジェクトストレージはデータを「オブジェクト」という単位で保存する、非階層的なシステムだ。オブジェクトは一意の識別子によって参照される。そのため、オブジェクトストレージはほぼ無限のオブジェクトを収容でき、拡張性に優れている。各オブジェクトは“自己完結型”だ。つまりファイルやメタデータ(データに関する情報を提供するデータ)、識別子は全てオブジェクトの一部として保存される。
スケーラビリティ(拡張性)がオブジェクトストレージの主なメリットとなる。メタデータを豊富に扱えることや、データの冗長化がしやすいこと、地域をまたいだデータにアクセスしやすいこともメリットだ。
オブジェクトストレージの注意点は、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)を通じてデータを操作する必要があることだ。そのために、通常はセキュアな通信プロトコル「HTTPS」(Hypertext Transfer Protocol Secure)が使われる。オブジェクトストレージから他の種類のストレージにデータ移行するのが難しい場合があることも注意点となる。
第4回は、ブロックストレージ、ファイルストレージ、オブジェクトストレージのそれぞれのアクセス方法を紹介する。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
なぜ料理の失敗写真がパッケージに? クノールが展開する「ジレニアル世代」向けキャンペーンの真意
調味料ブランドのKnorr(クノール)は季節限定のホリデーマーケティングキャンペーン「#E...
業界トップランナーが語る「イベントDX」 リアルもオンラインも、もっと変われる
コロナ禍を経て、イベントの在り方は大きく変わった。データを駆使してイベントの体験価...
SEOを強化するサイトの9割超が表示速度を重視 で、対策にいくら投資している?
Reproが「Webサイトの表示速度改善についての実態調査 2024」レポートを公開。表示速度改...