Google Cloudのコスト削減術【前編】
Google Cloudの正しい節約方法とは? 最大91%節約できる「Spot VM」を解説
「Google Cloud」にはコストを抑えるために有効なツールやサービスが幾つか存在する。ベストプラクティスを理解して上手に節約しよう。
企業がクラウドサービスを利用する際、特に気になるのはコストだろう。初期費用が抑えられたとしても、作業負荷によっては継続的な管理が必要になるためコストが膨らむ。
クラウドサービス群「Google Cloud」はコストを最適化するためのツールやサービスを用意している。運用負荷を抑えるためのサービスやベストプラクティクスにはどのようなものがあるのか見ていこう。
最大91%節約できる仮想マシン
併せて読みたいお薦め記事
クラウドコストを下げる方法
Google Cloudには通常の仮想マシン(VM)サービスに比べて価格を抑えたVMサービスが存在する。「プリエンプティブル仮想マシン」(以下、プリエンプティブルVM)だ。プリエンプティブル VMは、「Google Compute Engine」(GCE)で利用できる通常のVMと性能は変わらない。GCEの余剰リソースを使うために、割引料金で利用できる仕組みだ。その代わり、Googleから停止通知を受けた30秒後にVMが停止される可能性があるという制限がある。
Googleからの停止通知にかかわらず、デフォルトのプリエンティブルVMは有効期限が最長24時間までとなっている。だが、プリエンティブルVMの一種である「Spot VM」なら有効期限が定まっていない。
Spot VMは、標準VMの価格に比べて60%から91%の割引が受けられる。ユースケース(想定される利用例)としては、バッチ処理やテストといった、短時間または自己修復型の処理の実行がある。
予算とアラートの導入
Google Cloudには、備え付け(ネイティブ)の管理ツールを使って、予算や予算アラート(予算を超えた場合の通知)を設定する機能がある。この機能を使う前に、最初のステップとしてクラウドサービスと財務の利害関係者を集めて、組織のクラウドサービス支出に関する明確な目標と期待値を設定してドキュメント化する必要がある。その後、企業の管理者は以下の行動を取るべきだ。
- 使用量または合計コストに基づいて予算を設定する
- 予算は正確な使用量やコストに基づいて組むべきだ。Google Cloudでは、異なる目的のために複数の予算を設定できる。管理コンソールの「Google Cloudコンソール」を利用すれば1カ所で複数の予算を確認できる。予算や予算アラートに関する機能を集約したAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)の「Cloud Billing Budget API」を用いることで、効率的に予算を作成して管理できる。
- アラートを作成する
- 支出が特定のしきい値に達したときや予算を超えたときに通知を受け取るためのアラートを設定する。Google Cloud コンソールで設定するか、クラウドサービスのモニタリング用API「Cloud Monitoring API」を使用してアラートを作成する。オプションでアラート設定をカスタマイズして、メールやテキスト、グループチャットで予算に関する通知を受信できる。
- 傾向を把握する
- 予算通知を使用して、組織のクラウド支出の傾向を特定する。クラウドサービスに必要な最適化を適用する。
- 監視する
- Google Cloud コンソールまたはモニタリングのダッシュボードを使用して、予算とアラートを定期的に監視し、クラウドサービスに関する支出が予算内であることを確認する。
後編はリソースを最適化するためのベストプラクティスを紹介する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品レビュー
[Dropbox Japan株式会社] ランサムウェア対策の重要ポイント バックアップがあっても安心できない理由 -
製品資料
[Dropbox Japan株式会社] 失敗しないDropbox導入 移行の進め方と事前設計の注意点 -
製品レビュー
[Dropbox Japan株式会社] 取引先から聞かれる前に知っておきたい、SCS評価制度とファイル共有管理の基本 -
製品資料
[TXOne Networks Japan合同会社] 沖電気工業に学ぶ、OT環境の「リスク可視化」から始めるセキュリティ対策 -
事例
[Neatframe株式会社] 船井総研HDのビデオ会議はここが違う 美観・品質・操作性を追求した環境構築術
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
半数がブルーカラー転向を視野に? ベテランエンジニアを追い込む“54歳の壁”
-
2
「Windows」の不要なファイルを安全に消して容量を空ける方法
-
3
生成AIが普及しても「技術書」を手放せないエンジニアの本音
-
4
Microsoft 365導入後も稟議は「Excelをメールで回覧」 承認が止まる理由
-
5
OpenAIやAnthropicでさえ制御不能 2026年夏「3大サイバー攻撃」の衝撃
-
6
増えすぎたAIエージェントが野良化 幹部の36%がインシデント発生時に隠したいと回答
-
7
AIエージェントで「ERPの魔改造」復活の懸念 せっかくのクリーンコアが崩壊
-
8
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
9
米国防総省で300万人分の個人情報が流出 その「意外な原因」と教訓
-
10
「アップグレードできないJava」をどう守る IBMとRed HatがAIで400件超修正
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
2
Microsoft 365のメールセキュリティ、3つの“死角”と追加で検討すべき対策とは
-
3
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
4
「IT史に名を残すシステム障害」8選
-
5
2026年のサイバーセキュリティには何が必要か? 最新データに学ぶ傾向と対策
-
6
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
7
SASE選定は「見極め力」で大きな差――本当に必要な製品を選ぶための6つの視点
-
8
マンガで学ぶXDR/MDRのメリット、中小企業のセキュリティ強化になぜ有効か?
-
9
脱VMwareに成功した企業は何をどう実践した? 事例に学ぶ戦略立案&実装のコツ
-
10
自社データから高精度な回答を生成、簡単に生成AIチャットボットを構築する方法
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー