「月4万ドル削減」だけではない 新興企業がある利点を見いだしたプロジェクトアーキテクチャ刷新の道のり【第3回】

サービス群のアーキテクチャを刷新したSenserflow。そのプロジェクトの一環で、同社はエンドユーザーや従業員がデータを分析するためのダッシュボードを開発した。それによって得られたメリットは。

2023年07月13日 05時15分 公開
[Edwin YappTechTarget]

 スマートビル向けのソフトウェアベンダーSenserflowは、自社サービス群を運用するシステムのアーキテクチャを刷新するプロジェクトに取り組んだ。一連のプロジェクトには、エンドユーザーとSenserflowの従業員が共通して利用するダッシュボード機能の実装も入っていた。ダッシュボードの開発は無事に完了した。成果はどのようなものだったのか。

4万ドルのコスト削減と、もう一つの利点

 Senserflowによれば、プロジェクトの成功によって、クラウドサービスのITインフラで発生していたコストが月間で約4万ドルも節約できただけでなく、ビジネスにおいて重要なデータにチーム全員がアクセスしやすくなった。

 新しいダッシュボードの開発により、事業部門の従業員がエンジニアのサポートなしに、各種データを分析するビジネスインテリジェンス(BI)ツールを利用できるようになった。ITインフラの運用管理は、2人だけで担えるようになった。

 SensorFlowの共同創設者で最高技術責任者(CTO)を兼任するマックス・パーゲル氏は次のように語る。「誰でもデータを使えるようにすることで、全てのチームが以前よりも効率的に活動可能になり、意思決定の速度が格段に上がった」


 第4回は、今回のプロジェクトを振り返り、どのような課題がありどのような教訓が得られたのかを統括する。

Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術

米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news064.jpg

「日本の食料自給率38%」への不安感は8割越え
クロス・マーケティングは、大気中の二酸化炭素濃度や紫外線量の増加による地球温暖化の...

news066.jpg

「マツキヨココカラ公式アプリ」が「Temu」超えの初登場1位 2024年のEコマースアプリトレンド
AdjustとSensor Towerが共同で発表した「モバイルアプリトレンドレポート 2024 :日本版...

news081.jpg

「RevOps」に関する実態調査 収益向上への実感やCROの設置率は?
ウイングアーク1stが実施した「RevOpsに関する実態調査」の結果です。