2025年をめどにPLCフラッシュの商品化が見込まれるが、そもそもPLCフラッシュは何に使うのか。具体的な用途とともに、導入を決める上でのポイントを探る。
「PLC」(ペンタレベルセル)は、1つのメモリセル当たり5bitを記録することで、大容量のSSDを実現する次世代技術だ。PLCのSSDは商品化に向けた開発が進んでいる。どのような使い方が期待できるのか。
PLCのSSDの用途として、アーカイブをはじめとした長期保存が考えられる。書き込み速度の速さや書き込み頻度の高さが求められないからだ。他には、機械学習のトレーニングといった、膨大な量のデータを使用する用途が想定される。
1つのメモリセルに4bitを格納する「QLC」(クアッドレベルセル)のSSDよりも、PLCのSSDは容量単価が安価になる見込みだ。調査会社Gartnerによると、両者の価格差は約10%になる。その程度なら、移行の手間を考えると、PLCに切り替える追い風にはなりにくいと考えられる。
導入時の焦点になりそうなのは、PLCのSSDの耐久性だ。QLCのSSDの初代は、書き込み/消去サイクルの制限が約1000回で、その後増加した。成熟度の高いNAND型フラッシュメモリの技術だと、その回数は10万回以上になる。
長期保存の用途なら、書き込み/消去サイクル回数はそれほど問題にならない。PLCのSSDは、大容量HDDよりはるかに省電力になることが期待できる。省電力化によって二酸化炭素(CO2)排出量が削減できる点は、PLCの採用を促すと考えられる。とはいえ、PLCのSSDが登場するのは将来の話だ。ストレージベンダーによると、PLCの商品化は早くても2025年になる。
第4回は、PLCを巡るストレージベンダーと半導体ベンダーの動きを見る。
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