次世代SSDを目指し、ストレージベンダーは「PLC」の商品化に向けて動いている。PLCとは何で、どのような利点があるのか。既に登場しているSSDの技術と共に見てみよう。
ストレージベンダーは、常にストレージの容量増加とコスト削減に取り組んでいる。その代表例がSSDだ。近年、容量が20TB以上のSSDが登場している。近い将来、SSDの1GB当たりの単価がHDDを追い抜いても不思議ではない。データ読み書きの性能は、一般的にはSSDがHDDを上回る。
次世代SSDを実現する技術として開発が進んでいるのは、記録方式の「PLC」(ペンタレベルセル)だ。PLCは従来のSSDの技術と比べて、どのくらいすごいのか。
PLCは1つのメモリセル当たり5bitのデータを記録する。ストレージベンダーは1つのチップに大量情報を記録しやすくすることで1GB当たりの単価を下げることができる考え、PLCを使ったSSDの商品化に意欲を見せている。
初代のSSDは、「SLC」(シングルレベルセル)によるNAND型フラッシュメモリを用いていた。SLCは名称に「シングル」と付く通り、1つのメモリセル当たり1bitのデータしか記録できなかった。その後に登場した記録方式は以下の通りだ。
ストレージベンダーが提供するQLCのSSDは、容量が30TBに達する製品がある。Pure Storageのように、48TBのSSDに相当する独自モジュールを提供するベンダーもある。QLCの登場によって、SSDの最大容量はHDDの最大容量を上回った。
PLCは1つのメモリセル当たり5bitのデータ記録が可能になることから、容量のさらなる増加が期待できる。Pure Storageの最高技術責任者(CTO)のアレックス・マクマレン氏は、「300TBの容量が今後10年以内に実現可能だ」と説明する。
PLCの開発を巡っては、データの書き込みに使われる微少電圧を管理するためのコントローラーとソフトウェアの進化が肝になる。ストレージベンダーはPLCの商品化を目指し、コントローラーとソフトウェアの開発に注力している。
第2回は、PLCの課題を考える。
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Z世代が考える「日本が最も力を入れて取り組むべき課題」1位は「ジェンダー平等」――SHIBUYA109 lab.調査
SDGsで挙げられている17の目標のうち、Z世代が考える「日本が最も力を入れて取り組むべき...
高齢男性はレジ待ちが苦手、女性は待たないためにアプリを活用――アイリッジ調査
実店舗を持つ企業が「アプリでどのようなユーザー体験を提供すべきか」を考えるヒントが...
IASがブランドセーフティーの計測を拡張 誤報に関するレポートを追加
IASは、ブランドセーフティーと適合性の計測ソリューションを拡張し、誤報とともに広告が...