かつてインターネットでの交流はテキストが主体だったが、近年は映像や音声を使ったコミュニケーションへと人気が移りつつある。映像や音声のやりとりを爆発的に普及させた主要SNSとは。
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が人々のコミュニケーションツールとして定着する年月の間に、さまざまなSNSが登場している。近年の人気は、テキストだけのコミュニケーションではなく、画像や映像、音声を使ってコミュニケーションができるSNSだ。押さえておくべき特徴的なSNSを5つ紹介しよう。
2010年に開設した「Pinterest」は、写真の共有を主軸にしたSNSの先駆けだ。Webサイトにある画像を「ピン」(ブックマーク)し、テーマに沿って「ボード」にまとめることができる。他ユーザーの投稿を保存したり(リピン)、ユーザーのボードをフォローし合ってコミュニティーを構築したりすることも可能だ。
「Instagram」はサービス開始時には写真家やアーティストの間で愛好されていた印象があったものの、今や老若男女問わず利用するSNSに成長した。「X」(旧Twitter)のように他ユーザーをフォローできる仕様になっている。有名人のアカウントはフォロワー数が増える傾向にある。アカウントのプロフィールを非公開に設定して、他ユーザーからのフォローを承認制にすることも可能だ。
フォロワーは投稿画像に「いいね」やコメントを投稿したり、画像を保存したりすることもできる。「ストーリーズ」という投稿機能では、投稿内容は24時間だけ表示され、その後自動的に削除される。90秒以内の動画を投稿できる「リール」という機能もある。企業としてのInstagramは2012年4月(現地時間)、Meta Platformsに買収された。
Snapchatの特徴は「投稿した画像や動画が10秒以内に見えなくなる」という仕様にある。瞬間的なコミュニケーションに重点を置き、多種多様なフィルターで映像を加工できる機能がユーザーに愛されている。デバイスで撮影した画像や動画にテキストや視覚効果、スタンプを追加してそのまま投稿することが可能だ。24時間画像や動画を公開できる「ストーリー」機能や、OpenAIのAI(人工知能)チャットbot「ChatGPT」を搭載した「My AI」と呼ばれるAIチャットbotのサービスもある。
「Discord」はもともと、世界中に散らばるオンラインゲームプレイヤー同士がゲームをプレーしながらコミュニケーションを取るためのボイスチャットツールとして登場した。その後「限られたユーザー同士でコミュニケーションを取りたいユーザー」の間で利用が広がった。交流用のサークルや職業別サークルを作って会話をしたり、最新ニュースを把握したりするのに役立つツールという点は、SNSとしての特性だと言える。
招待したユーザーのみでコミュニケーションを図る「サーバー」(コミュニティー機能)に、会話するための「チャンネル」を作り、テキストや音声、ビデオ通話でやりとりをする仕組みになっている。サーバーは無料で利用可能だ。
TikTokは近年で特に若年層から人気を集めているSNSの一つだ。その強みは「ショート動画」と「おすすめ」フィードによって、投稿者と視聴者の交流を増やす仕組みだ。「おすすめ」フィードはTiktok独自のアルゴリズムが、視聴者の好みに合わせてお薦めのコンテンツを表示する。視聴者は動画に「いいね」やコメントを付けたり、データの保存や共有をしたりできる。
投稿者は最長3分間の動画を自分で作成して投稿するだけでなく、「デュエット」という機能を使って新しい動画を作成し、投稿することが可能だ。デュエットを使うと、憧れのクリエイターや他の投稿者がTikTokで作成した動画と自分の動画を組み合わせることができる。商用利用が許可されている「オーディオライブラリ」内の楽曲を動画に利用することもできる。
第4回は、SNSのメリットとデメリットをおさらいしつつ、将来のSNS像を考察する。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
業務マニュアルは使われて初めてその効果を発揮するが、そもそも見られていないことから、業務課題を一向に解決できないという企業は多い。“活用されるマニュアル”を作成・共有するには、どんなポイントを押さえるべきか。
ハイブリッドワークの浸透や出社への回帰など、働く環境は企業や組織によってさまざまだ。200人超を対象に行った調査の結果を基に、ビジネスパーソンが考える理想の働き方を明らかにしながら、見えてきた課題への対応策を探る。
Microsoft Office更新時期の企業・グループウェア導入を検討中の企業向けに、「Microsoft 365」をお得に利用できるキャンペーンを紹介する。
テレワークなどの新しい働き方が定着し、そのことが組織の業績に好影響を及ぼしている一方、さまざまな課題が顕在化しつつある。コールセンター業務にフォーカスし、これらの課題の解決に向けた取り組みを紹介する。
顧客へと配信されるメールマガジンやトランザクションメールだが、その不達や遅延に悩む企業は少なくない。ビジネス機会の損失にも直結しかねないこれらの問題は、なぜ発生するのだろうか? その原因と対策を詳しく解説する。
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「AIエージェント」はデジタルマーケティングをどう高度化するのか
電通デジタルはAIを活用したマーケティングソリューションブランド「∞AI」の大型アップ...