プライバシーの観点から、“脱サードパーティーCookie”の流れが加速する見込みだ。GoogleはChromeにおけるサードパーティーCookie廃止に乗り出した。代替手段はあるのか。
Googleは2024年下半期までに、同社のWebブラウザ「Google Chrome」(以下、Chrome)における「サードパーティーCookie」の全廃を目指す計画だ。サードパーティーCookieとは、エンドユーザーの訪問先Webサイトとは異なるドメインが発行したCookieを指す。サードパーティーCookieを活用してきた企業は、その代替手段を考えなければならない。
サードパーティーCookieの廃止が、「CDP」(顧客データプラットフォーム)の導入に火をつけた――こう話すのは、CDPに関するベンダー中立の研究機関CDP Instituteの創業者デービッド・ラーブ氏だ。
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の「Facebook」やGoogleの検索エンジンで表示されるオンライン広告は、出稿側に閲覧者の身元を開示しない。一方でCDPは、閲覧者の特徴を指定したり、特定分野の広告表示を制限したりするなど、出稿側がきめ細かくコントロールできる。
サードパーティーCookie廃止後は、Webサイトの運営企業が設定する「ファーストパーティーCookie」を活用する手もある。一方で、「広告を出稿する組織の半数以上は、サードパーティーCookie廃止後に向けた準備がまだできていない」とラーブ氏は話す。
GoogleはサードパーティーCookieを使用する広告仲介業者などの反発を受け、サードパーティーCookie廃止を延期してきたが、2024年1月にChromeユーザーの1%を対象に「Tracking Protection」(トラッキング防止)措置を導入。WebサイトのサードパーティーCookie利用を制限し、Webサイトを横断するトラッキングの規制に乗り出した。
ラーブ氏は今回のGoogleの動向を踏まえて「ChromeのCookie廃止は2024年に本格化する」とみている。
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